第6世代(6G)のサービス開始は2030年が目標とされる。ITU-R(国際電気通信連合 無線通信部門)ではIMT-2030の利用目的として、没入型コミュニケーション(遠隔地の通信相手と自分が仮想空間などで「一緒にいる」感覚を共有)、人工知能(AI)と通信(AIによって人間同士や人間とエージェントの情報伝達や関係構築などを効率化)、超高信頼・低遅延通信(信頼度を5Gと比べて1桁上昇させた、99.99999%(セブンナイン)を目標)、ユビキタスコネクティビティ(いつでも、どこでも、デバイス制限なしにネットワークにシームレスに接続)、大規模通信(アンテナアレイとビームフォーミングによる大容量通信と同時多接続)、統合センシングと通信(基地局からの電波で周囲の物体検知や位置測定などを同時に実施)を挙げている。
実装技術ロードマップでは、民生用スマートフォンのフロントエンドモジュール(FEM:Front End Module)を例に第4世代(4G)と第5世代サブシックス(5G Sub6)、第5世代ミリ波(5Gミリ波、24.5GHz帯)(および第6世代ミリ波(6Gミリ波))、第6世代(6G)の実装技術を比較した。
4GのFEMはガラスエポキシ基板といった有機樹脂基板の片面にRFチップ(RF IC)と受動部品を搭載し、カバーを取り付ける。5G Sub6のFEMはガラスエポキシ基板の両面にRFチップと受動部品を載せ、全体をカバーで覆う。
5Gミリ波(24.5GHz帯)のFEMは低損失(誘電正接0.005以下)・低誘電率(比誘電率3.0以下)の絶縁材料を利用したビルドアップ基板の両面にRFチップやフィルタなどを搭載する。なおRFチップと関連ICチップの基板との接続手法はワイヤボンディングではなく、フリップチップとなる。
6GのFEMでは、絶縁材料により低い損失かつ、より低い誘電率が求められる。メインボードのSoC(System on a Chip)とFEMの信号接続には、光トランシーバを介した光ファイバ接続が使われる。
(次回に続く)
⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧
メタバースデバイスの概要と動向
スマートフォン「iPhone」歴代モデルの要素技術(前編)
国際間の競争が激化する研究開発
日本政府の科学技術・イノベーション政策
JEITAが「実装技術ロードマップ」を2年ぶりに発行、電子機器やパッケージなどの技術動向をアップデート
シリコンフォトニクスと先進パッケージの統合が描く未来Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング