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» 2010年06月22日 13時54分 公開

ザイリンクスが28nm製造技術を適用した新FPGAを発表プログラマブルロジック FPGA

[笹田仁,EE Times Japan]

 ザイリンクスは2010年6月22日、FPGAの新製品「Xilinx 7」シリーズを発表した。28nm製造技術を適用し、高誘電体(high-k)/金属ゲート技術を導入した点が最大の特徴。このほか、回路設計の見直しなどによって既存製品に比べて消費電力量を50%削減したという。さらに、処理性能の向上、論理規模の拡大、部品単価の低減も図った。

 Xilinx 7シリーズの発表に当たり、米Xilinx社のプログラマブルプラットフォームディベロップメント担当のシニアバイスプレジデントのVictor Peng氏(図1)は、「これまで処理性能、部品単価、論理規模、消費電力量が問題になって、当社のFPGAがASIC/ASSPが利用されている市場に入り込むことができなかったことがあった」とした上で、新しいXilinx 7シリーズが「処理性能を大幅に高め、論理規模は最大でおよそ2.5倍になった。低価格化も実現し、価格性能比はおよそ2倍に高まり、消費電力量を半分に抑えた。これで、これまでASIC/ASSPが使われていた市場に参入していけると考えている」と語った。

図1 図1 米Xilinx社のプログラマブルプラットフォームディベロップメント担当のシニアバイスプレジデントのVictor Peng氏
新製品でASIC/ASSPの領域を狙っていくと語った。

 全製品に28nm製造技術を適用

 従来、同社は大規模で高性能な「Virtex」シリーズと、小規模で低コストの「Spartan」シリーズの2種類のブランドに分けて製品を提供してきた。それぞれが適用する製造技術も、Virtexシリーズが40nm、Spartanシリーズが45nmと異なっていた。

 Xilinx 7シリーズでは、全製品に28nm製造技術とhigh-k/金属ゲート技術を適用する。28nm製造技術とhigh-k/金属ゲート技術を活用した設計では台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)社の協力を得たという。さらに、使用していないブロックRAMへの電源供給を止める機構の導入、入出力機構の回路設計の見直し、クロックゲーティングの採用などで消費電力量50%減を達成した。

 そして、Xilinx 7シリーズでは、製品ブランドを「Virtex-7」、「Kintex-7」、「Artix-7」の3種類に再構成した(図2)。Virtex-7は最高の性能を追求したもので、Kintex-7は既存の「Virtex-6」と同等の性能で部品単価と消費電力量を50%削減したもの。そして、Artix-7は既存の「Spartan-6」よりも30%性能を向上させながら、部品単価を35%低減し、消費電力を50%削減したもの。フットプリントもSpartan-6と比べて50%削減しており、小型の機器にも使いやすくなっている。

図2 図2 Xilinx 7シリーズの製品ラインアップ
製品ラインアップを2種類から3種類に再構成した。

 ロジックセルの数を大幅増量

 最上位のVirtex-7シリーズには、仕様がそれぞれ異なる12製品がある。ロジックセルの数は既存のVirtex-6(最大で約76万)から大幅に増加して、最大で約200万とした。DSPスライスの数は最大で3960(Virtex-6では最大で2016)。ピーク時のDSP性能は4.7TMACSに達した(Virtex-6ではおよそ1000GMACS)。

 ブロックRAMの容量は最大64Mビット、外部との接続に使うシリアルインターフェイスの速度は最大で1.9Tビット/秒。このほか、PCI Express 3.0 x8のインターフェイスのハードウエアを備える。

 Kintex-7シリーズには、仕様がそれぞれ異なる5製品がある。ロジックセルの数は最大で約40万7000、DSPスライスの数は最大1540、ピーク時のDSP性能は1848GMACS。シリアルインターフェイスの速度は330Gビット/秒。PCI Express 2.0 x8のインターフェイスも備える。

 Artix-7シリーズは5製品を用意している。ロジックセルの数は最大で約35万2000、DSPスライスの数は最大700、ピーク時のDSP性能は714GMACS。シリアルインターフェイスの速度は30Gビット/秒。PCI Express 1.0 x4のインターフェイスも備える。

 Xilinx 7シリーズの最初の製品は2011年の第1四半期に出荷が始まる予定だ。

■訂正のお知らせ

 記事掲載に当たり、1点誤りがございました。本文中でVirtex-7シリーズの外部との接続に使うシリアルインターフェイスの速度を最大で13.1Gビット/秒としていましたが、正しくは1.9Tビット/秒です。お詫びして訂正いたします。本文は訂正済みの内容に書き換えました。

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