村田製作所は2025年度第3四半期の業績を発表した。売上高は前年同期比4.3%増の4675億円、営業利益は同50.2%減の379億円だった。主力製品の積層セラミックコンデンサー(MLCC)はAIサーバ向けに需要が高まっていて、社長の中島規巨氏は「値上げは今のところ議論していないが、市況に応じて検討していくべきだと思っている」とした。
村田製作所は2026年2月2日、2025年度第3四半期(10〜12月)の業績を発表した。売上高は前年同期比4.3%増の4675億円、営業利益は同50.2%減の379億円だった。
売上高は、スマートフォン向けで高周波モジュールや樹脂多層基板が減少したものの、サーバ向けでコンデンサーが増加し、増収となった。営業利益の減少は、主に表面波フィルター事業ののれん全額を減損したことによるもので、一時費用を除く営業利益は877億円だった。
村田製作所は2022年3月に米Resonantを買収し高周波フィルターの製品ラインアップを拡充したが、今回、買収時ののれん全額にあたる438億円を減損した。なお、固定資産は回収の可能性があると判断し、減損は実施しなかった。
買収当時の狙いは、Wi-Fi 7やFR3といった新しい規格に対応できる3GHz以上の周波数帯の技術を獲得することだったが、その後市場における高周波化の流れが鈍化した。また、中華圏企業が台頭して競争環境も激しくなり、収益性が大きく悪化したという。
こうした状況を踏まえ、決算説明会に登壇した村田製作所 社長の中島規巨氏は、今後の同社の事業方針として「最優先で取り組むのは、表面波フィルター事業にも大きく影響するハイエンドスマホでのシェア獲得だ。電池/電源事業は2025年度は順調に成長させられたので、2026年度以降に向けてきっちり準備していきたい」と述べた。
さらに、主力製品である積層セラミックコンデンサー(MLCC)などの電子部品の需要がAIサーバ向けに増加していることについて、中島氏は「2026年はいかに需要に対応できるかが非常に大きな課題になっている。値上げは今のところ議論していないが、市況に応じて検討していくべきだと思っている」とした。
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