ストレージとネットワーク分野の半導体ベンダーである米国のLSIは2011年3月9日(米国時間)、外部ストレージシステム事業をストレージ/データ管理ソリューションのプロバイダである米国のNetAppに4億8000万米ドルの現金で売却することで合意し、正式に契約を交わしたと発表した。
ストレージとネットワーク分野の半導体ベンダーである米国のLSIは2011年3月9日(米国時間)、外部ストレージシステム事業をストレージ/データ管理ソリューションのプロバイダである米国のNetAppに4億8000万米ドルの現金で売却することで合意し、正式に契約を交わしたと発表した。
NetAppはこの契約に基づき、LSIの外部ストレージシステム事業の買収手続きを進める。同事業はストレージシステム製品群「Engenio」を開発する部門で、2010年の売上高は7億500万米ドルだった。
LSIは1998年8月にSymbios Logicを買収したが、この買収の一環としてストレージシステム事業を獲得していた。
今回のNetAppとの契約では、DAS(Direct Attached Storage)環境向けのLSI MegaRAIDおよび3wareのストレージコントローラおよびソフトウエアを提供するRIADアダプタ事業は、LSIにそのまま残る。手続きの完了後、LSIで外部ストレージシステム事業に従事していた社員は、NetAppに移籍する予定だ。
LSIは半導体を専業とする企業への移行を図っており、外部ストレージシステム事業の売却はその一環として決定された。LSIは同事業の売却によって、四半期当たり3500万米ドル〜4000万米ドルの営業経費を削減できる見通しである。
LSIのプレジデント兼CEOを務めるAbhi Talwalkar氏は、発表資料の中で、「外部ストレージシステムに対する市場の要求は、より包括的なソリューションの提供に向かっている。要求されるテクノロジーを提供し、外部ストレージシステム事業の成長のために事業規模を拡大して顧客の要求に応える上で、NetApp社は最適な企業であると確信している」と述べた。
なおLSIは、外部ストレージシステム事業の売却の発表と併せて、同社の取締役会が最大7億5000万米ドルの自社株買戻しプログラムを承認したことも発表している。
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