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中国の通信機器大手ZTE、640kmの光ファイバーで10Tビット/秒のデータ転送を達成有線通信技術 光ファイバー

中国の大手通信機器メーカーであるZTEは、長さ640kmの1本の光ファイバーを介して10T(テラ)ビット/秒のデータ転送を達成し、これまでの世界記録を塗り替えたと発表した。10Tビット/秒は、HD品質の映画コンテンツを1秒間に160本も伝送できる速度だ。

» 2011年03月24日 19時16分 公開
[Peter Clarke,EE Times]

 中国の大手通信機器メーカーであるZTEは、長さ640kmの1本の光ファイバーを介して10T(テラ)ビット/秒のデータ転送を達成し、これまでの世界記録を塗り替えたと発表した。10Tビット/秒は、HD品質の映画コンテンツを1秒間に160本も伝送できる速度だ。

 ZTEは、米国のカリフォルニア州ロサンゼルスで2011年3月6日〜10日の日程で開催された光ファイバー通信関連の国際会議「OFC/NFOEC 2011」において、このデータ伝送実験の成果を発表している。

 同社は今回の実験で、特許取得済みの「キャリア生成技術(carrier generation technology)」を利用した。周波数をロックしたコヒーレントなサブキャリアの光信号を112本生成し、各サブキャリアが100Gビット/秒の変調信号を搬送する方式を使うことで、1チャネルで11.2Tビット/秒の光変調信号を生成することに成功した。FEC(前方誤り訂正)などのオーバーヘッドを考慮すると、実質的なペイロードの転送速度は10Tビット/秒だった。

 光通信関連メーカー各社は現在、100Gビット/秒のデータ伝送システムへの対応を進めている。それと同時に400Gビット/秒や1Tビット/秒、またはそれらをさらに上回る超高速のビットレートを実現できる新技術を模索しているところだ。より高い通信速度への要望が急速に高まっており、将来の通信ネットワークでは1チャネルで10Tビット/秒のデータ転送に対応するようになるだろう。

【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】

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