米国の市場調査会社であるABI Researchは、2016年までに世界のスマートフォンの45%が、Googleが開発を主導するスマートフォン向けプラットフォーム「Android」を搭載するという予測を発表した。
米国の市場調査会社であるABI Researchは、2016年までに世界のスマートフォンの45%が、Googleが開発を主導するスマートフォン向けプラットフォーム「Android」を搭載するという予測を発表した。同社によると、スマートフォン市場全体の2010年の出荷台数は、前年比71%増となる約3億200万台だった。このうち、Android搭載スマートフォンは6900万台に上る。
携帯大手のNokiaは2011年2月11日に、Microsoftとモバイル分野における戦略的提携を結び、同社の主要プラットフォームを「Symbian OS」から「Windows Phone」に移行すると発表した。
同社は今後もSymbian OSを搭載した携帯電話機を開発していくと説明しているが、ABI ResearchのSenior Analystを務めるMichael Morgan氏は、「Symbian OSは、今後2年以内に市場から姿を消す」と語る。同氏は、「これは、Androidフォンをはじめ、Samsung Electronicsの『Bada』、Research in Motion(RIM)の『BlackBerry』にとって、市場シェアを拡大するチャンスとなる」と述べた。
Appleの「iOS」は、2010年のスマートフォン市場で15%のシェアを獲得している。ABI Researchの調査によれば、「iOSは今後も緩やかではあるが確実に成長を続け、新製品の開発も期待されることから、2016年には市場シェア19%を記録する」と予想する。
一方、2010年の市場シェアが16%だったRIMは低迷傾向にあり、2016年には14%に減少すると予想する。ABI ResearchのVice Presidentを務めるKevin Burden氏は、「RIMは特定分野に絞った製品戦略を展開しているため、出荷台数には大きな影響はないだろう。ただし、民生機器市場の成長には追い付けず、市場シェアの若干の低下は避けられない」と解説する。
Windows Phone 7とBadaは、ローエンドからミッドレンジのスマートフォンに向けたOSとして新たに登場した。前出のMorgan氏によれば、Bada搭載スマートフォンの出荷台数は、2010年に400万台だったという。同氏は、Badaが2016年には市場シェアの10%を獲得すると予想する。一方、「Windows Phone 7を搭載したスマートフォンは、2010年第4四半期に200万台が出荷された。2016年に7%を上回る市場シェアを獲得するには、Nokiaの販売チャネルを活用して大きく躍進する必要がある」(同氏)という。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.