2011年第4四半期(10〜12月)における薄型テレビの売上高ベースの上位ブランド別シェアは、韓国のSamsung Electronicsが26.3%を獲得しトップを堅持した(図2)。同年第3四半期(7〜9月)の23.0%から、さらに3.3ポイント拡大している。NPD DisplaySearchによると、この26.3%というシェアは調査開始以来、全ブランドの実績で最も高い数字だという。パネル種別でみても、Samsungは液晶テレビとプラズマテレビの両方でトップシェアだ。NPD DisplaySearchの調査開始以来、プラズマテレビでパナソニック以外のブランドが首位に立つのは今回が初めてだという。
ブランド別でSamsungに続く第2位は韓国LG Electronicsでシェアは13.4%、第3位はソニーで9.8%だった。さらに日本勢がパナソニックの6.9%、シャープの5.9%と続く。
各ブランドの前年同期(2010年第4四半期)比の売上高を見ると、韓国勢2社はSamsungが18%、LGが2%とともに増加している一方、日本勢3社はいずれも大きく減少した。ソニーが最も落ち込みが大きく、34%も低下した。パナソニックは19%減、シャープは30%減である。
薄型テレビの不振に苦しむ日本のこれら3社では、社長が一斉に交代する。3社は2012年3月期の決算で合計1兆3000億円の最終赤字を計上する見通しで、経営体制を刷新し、テレビ事業の止血を急ぐ。
ソニーは2012年4月1日付で、現副社長の平井一夫氏が社長兼CEO(最高経営責任者)に昇格する。現社長兼CEOのHoward Stringer氏は会長兼取締役会議長に就く。パナソニックは、現専務の津賀一宏氏が社長に昇格し、現社長の大坪文雄氏が代表取締役会長になる。6月27日に開催する定時株主総会を経て正式決定する予定だ。シャープは4月1日付で現常務執行役員の奥田隆司氏が社長に昇格し、現社長の片山幹雄氏が取締役会長に就く。
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