Fire Phoneのもう1つの特徴的な機能は、「Dynamic Perspective(ダイナミックパースペクティブ)」と呼ばれる3Dインタフェースだ。この画期的なインタフェースは、複数のカメラを使って、2Dの4.7インチHDパネル上で3D効果を生み出す。
Fogg氏によると、Dynamic Perspectiveは、複数のカメラと赤外線を組み合わせて使用することで、ユーザーの顔の位置をリアルタイムに認識し、ユーザーが画面を見る角度に合わせて画像を調整して3D効果を創出するという。
この機能は魅力的だが、マイナス面もある。Fogg氏は、「同時に少なくとも2台のカメラを使用し、暗い場所では赤外線も必要になるため、電池の持ちが悪くなってしまう」と指摘する。
Fire Phoneには、これ以外にも課題がある。それは、サードパーティのアプリ開発者の確保だ。Dynamic Perspectiveのような新しい機能に対応したアプリを開発するには、多くの開発者が必要になる。Fogg氏は、「開発者のサポートを強化しなければ、新機能に対応したアプリの開発が進まず、Fire Phoneと他のスマートフォンを差別化する魅力が減ってしまう。そうかといって、Fire Phone向けのアプリ開発に多額の資金を投じれば、Amazonのコスト負担が増大し、Fire Phone事業の黒字化が厳しくなってしまうだろう」と指摘している。
Dynamic Perspectiveの公式なソフトウエア開発キット(SDK)はまだ発表されていないが、Envisioneering GroupのDoherty氏は、Googleの開発者向けイベント「Google I/O 2014」で詳細が発表されると予想している。
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