2013年、日本では平均1億キロワット(10000“万キロワット”)の電力が消費され続けました。この「10000」という数字。日本中の総発電に対して、どのくらいの大きさなのでしょうか。また、そこから「日本の電力が足りているか否か」について、結論を導くことは可能なのでしょうか。
早速ですが、今回の本論に入ります。「日本の電力、足りているの? 足りていないの?」を実際に検討していきましょう。
その前に、前半の内容を簡単におさらいします。
『メイド? 何のこっちゃ?』と思われている方。ごもっともです。面倒でしょうが、前半をご一読いただきますよう、なにとぞよろしくお願いします。
では、後半を始めます。
まず、前提として、2013年に使用された平均電力を算出します。つまり、2013年に、季節、時間、その他を全部無視して、日本中で消費された電力を、だらーっと均一に並べてみたものです(要するに平均値)。96,865,432,763ワット(968億6543万2763ワット)でした。
ざっくり1000億ワットです。発電所で使われている単位「万キロワット」で表現すると、「10000万キロワット」になります(ちなみに、「1万キロワット」は、メイド約10万人のエネルギーです)。まずは、この10000という数を覚えておいてください。
次に、日本中にある発電所の総発電量の合計を試みました。ええ、もう、それは丁寧に電卓を使って1つずつ(ウソです。エクセル使いました。私のHPでファイルを公開しています)。
結果は、こんな感じです。
発電所の種類 | 発電量総計(「万キロワット」) |
---|---|
原子力発電*1) | 4470 |
火力発電*2) | 16505 |
水力発電*3) | 4385 |
その他 | 50 |
合計 | 25410 |
参照資料: *1)日本の原子力発電所 *2)日本の火力発電所一覧 *3)水力発電.com |
合計25410は、10000を軽く超えていますので、電力は余裕で足りている ―― とはならない理由が、当然あります。
まず、現時点で、原子力発電所は稼働していないので、4470は数に入れることができません。火力発電も、停止・廃止になっている発電所の発電量を合計すると、5036にもなりました。ということは、国内で使用できる電力の上限値は、暫定計算で、25410−4470−5036=15904万キロワットとなっているようです。この数字も分かりやすく16000として把握します。
つまり、泣いても笑っても、この電力以上の電力は、計算上、我が国では作れないことになります。それに、どの発電所にしても水力発電にしても、常時フルパワーを発揮できるわけでもありません。
とはいえ、16000は、10000の1.6倍です。これだけあれば、余裕ではないでしょうか。
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