陳腐な結論ですが、一番大切なことは、「私たちが、これから日本の電力をどうしていきたいか」を決めることだろうと思えてきました。それさえ決まれば、理屈は後からいくらでも付けられます。
まあ、それはそれとして、今回のコラムの執筆で、私は「私を支える8人のメイドたち」と、「平均需要電力10000」、「上限供給電力16000」、「最悪ピーク需要電力19000」という、極めて大ざっぱな数字を自分の体に染み込ませることができました。
私は、これで満足です。
では、今回の内容を、前後半合わせてまとめたいと思います。
次回も、電力を「数字」で回してみようと思います。「何」を回すか、考えているところですが、例えば、
などを、回せたらいいな、と思っています。
※本記事へのコメントは、江端氏HP上の専用コーナー(今回はこちら)へお寄せください。
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江端智一(えばた ともいち)
日本の大手総合電機メーカーの主任研究員。1991年に入社。「サンマとサバ」を2種類のセンサーだけで判別するという電子レンジの食品自動判別アルゴリズムの発明を皮切りに、エンジン制御からネットワーク監視、無線ネットワーク、屋内GPS、鉄道システムまで幅広い分野の研究開発に携わる。
意外な視点から繰り出される特許発明には定評が高く、特許権に関して強いこだわりを持つ。特に熾烈(しれつ)を極めた海外特許庁との戦いにおいて、審査官を交代させるまで戦い抜いて特許査定を奪取した話は、今なお伝説として「本人」が語り継いでいる。共同研究のために赴任した米国での2年間の生活では、会話の1割の単語だけを拾って残りの9割を推測し、相手の言っている内容を理解しないで会話を強行するという希少な能力を獲得し、凱旋帰国。
私生活においては、辛辣(しんらつ)な切り口で語られるエッセイをWebサイト「こぼれネット」で発表し続け、カルト的なファンから圧倒的な支持を得ている。また週末には、LANを敷設するために自宅の庭に穴を掘り、侵入検知センサーを設置し、24時間体制のホームセキュリティシステムを構築することを趣味としている。このシステムは現在も拡張を続けており、その完成形態は「本人」も知らない。
本連載の内容は、個人の意見および見解であり、所属する組織を代表したものではありません。
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