シャープの2014年度連結決算が2223億円の赤字に。経営再建策として新たな中期経営計画を発表した。
シャープは2015年5月14日、2014年度(2015年3月期)の最終損益が2223億円の赤字に転落したことを受け、経営再建策として新たな中期経営計画(2015〜2017年度)を発表した。
同日発表した2014年度の連結決算は、売上高が前年度比95.2%となる2兆9271億円、営業損益は480億円、当期純損益は2223億円の赤字となった。
現在の中期経営計画(2013〜2015年度)の公表値を全ての項目で達成して業績回復の一歩を示した2013年度とは対照的な結果となった。445億円にまで目減りした純資産によって自己資本比率も1.5%にまで落ち込んだ状況について同社の高橋興三社長は「当社は資本・資金の両面で大変厳しい事態にあると真摯に受け止めている」と陳謝した。
同社は業績悪化の要因として、米国での液晶テレビおよびエネルギーソリューションの事業環境悪化への対応不足、中小型液晶の市場変化の見誤りと価格下落への対応力/営業力不足、ソーラーパネル用ポリシリコンの長期契約に起因する高コスト体質などを挙げ、
の4つの課題があったと分析。高橋社長は「新たな中期経営計画では、この4つの課題に取り組むことが重要になる」と述べる。
中期経営計画の遂行をさせる資金・資本として、2250億円の優先株を発行する予定。みずほ銀行と三菱東京UFJ銀行から各1000億円ずつ合計2000億円の優先株出資を受ける他、外部第三者からの出資としてジャパン・インダストリアル・ソリューションズから250億円の優先株出資を受け、財務基盤の再構築を図る。
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