設立からわずか4年で世界第3位のスマートフォンメーカーとなったXiaomi(シャオミ)。だが、競争が激しい同市場だけにいつまでも頼っているわけにはいかないだろう。それを見越してなのか、Xiaomiはさまざまな企業に投資し、大規模なエコシステムを構築している。
急速な成長によって、Xiaomi(シャオミ)はわずか4年で世界第3位のスマートフォンベンダーとなり、今では“インターネット時代の申し子”といえるまでになった。同社の創設者らは、インターネットが家電エレクトロニクスビジネスにもたらす柔軟性やスピードを理解している。その上、こうした柔軟性やスピードといった要素を、自分たちに有利な形に持っていくすべも知っているようだ。
Xiaomiのオンライン主導のビジネスモデルは、よく知られている話である。
一方で、わずか5年前に設立された同社がスマートフォンの先に進めるか、という疑問にまつわる話は、まだ出てきていない。
XiaomiのCEOであるJun Lei氏は、「Xiaomiは、スマートフォンビジネスでの成功を、100以上のデバイスに反映させるつもりだ」と語ったといわれている。
ビジネススクールの教科書的な投資戦略は、おそらくうまくいかないだろう。結局、Xiaomiは(少なくとも今のところは)Googleではない。Googleは2014年に32億米ドルの現金でNestを買収した。XiaomiはそのようなM&Aを実施したり、有機的成長を実現したりするほどの巨大企業に成長したわけではないし、ベンチャーキャピタルからさらなる資金調達を受けて製品ポートフォリオを多様化するまでには至っていない。
EE Timesは2015年5月、Xiaomiのプレジデントで共同設立者でもあるBin Lin氏にインタビューを行い、スマートフォン以外の製品ポートフォリオの拡大に向けた計画と、同社の投資戦略について話を聞いた。
Lin氏によると、Xiaomiはこれまで約39社に投資したという(となると、Lei氏がスマートフォンビジネスの成功を“100”のデバイスで再現するとしたのは、少し誇張された表現だったかもしれない)。そのうちのほとんどは、100人以上の従業員から成る大規模なエンジニアリング企業だが、中には、1人で起業したような新興企業もいくつかあるそうだ。
Xiaomiは自社製品を定義するため、それらのパートナーと密接に協業している。既に立ち上げられた製品の例として、スマートTV、ルータ、充電器、空気清浄器、デジタル体重計、リストバンド型スマート機器などがある。
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