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データ侵害に3ステップで対応――ジェムアルトIoT時代のセキュリティ対策(1/2 ページ)

デジタルセキュリティの世界的リーダーであるGemalto(ジェムアルト)は、プラットフォームとサービス事業で、2017年に10億ユーロ(約11億米ドル)の売上高を目指す。日本ではIoT分野に注目。セキュリティが課題とされているIoTだが、ジェムアルトは、データ侵害に3ステップで対応するアプローチを紹介した。

» 2015年09月10日 15時38分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 Gemalto(ジェムアルト)は2015年9月9日、ソリューションビジネスを中心とした事業方針説明会を東京都内で開催した。プラットフォームとサービス事業で、2017年に10億ユーロ(約11億米ドル)の売上高を目指す計画だ。この規模は2014年実績のほぼ倍増となる。

 ジェムアルトはデジタルセキュリティの世界的リーダーである。ICチップやSIMカードなどのデバイス製品も含めた2014年の全社売上高は25億ユーロで、営業利益は3億8400万ユーロとなった。同社製品/ソリューションを利用している消費者の数は全世界で20億人を超えているという。人口のほぼ1/3に相当する。450社の携帯電話事業者、3000社以上の金融機関、3万以上の企業、さらには電子化を進める80件以上の政府機関などが主な顧客だ。

 同社は、2014年8月にデータ保護のセーフネットを買収することを発表し、2015年1月には買収を完了して新体制となった。これによりセキュリティに関するビジネスを一段と強固なものとした。セーフネット買収に伴い、新たにIDSS(Identity,Data&Software Services)事業本部を立ち上げるなど、組織の体制も整う。

さまざまな製品/サービスにジェムアルト製品が搭載されている (クリックで拡大) 出典:ジェムアルト
南アジア及び日本地域のプレジデントを務めるMichael Au氏

 日本・南アジア地域担当のプレジデントを務めるMichael Au氏は、「当社のビジネス基盤は、データとアイデンティティを保護し、管理すること。これにはエコシステムによって信頼性を実現することが不可欠である」と話す。こうした中で同社は、注目する分野として、「電子文書サービス」、「モバイル機器」、「IoT」、「非接触ICチップ決済」、および「クラウド認証」と、5つの領域を挙げた。その理由は、「これらの領域は今後も成長する余地が残されている」(Au氏)と判断したからだ。とりわけ日本市場ではIoT分野に注目しているという。

 同社が既に公表している長期計画では、大きく2つの目標を掲げている。全社の営業利益を2017年に6億6000万ユーロに引き上げること。これは、2014年実績に比べ2倍とする計画だ。これと同時に、プラットフォームとサービス事業で、2017年に10億ユーロの売上高を目標としている。2014年における同事業の売上高実績は5億200万ユーロであり、3年間でほぼ倍増となる。

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