現在の自動車には、運転補助機能のための多くのカメラが搭載されていて、新たな種類のVPU(Visual Processing Unit)も誕生している。Gwennap氏は、「これは全く新しい分野で、シリコンバレーでも数多くの企業がこの分野の開発を手掛けている」と述べ、その一例としてCadenceのライバル企業であるSynopsysの名前を挙げた。
同氏は、「これらのカメラが収集するあらゆる視覚データを解析しなければならないが、それは標準的なCPUでは難しい。VPUは、大量の画像データを基に地図を描き出すために設計されている」と説明した。
さらに、自動運転車の価格が普通車よりも1万米ドル高くなるのは「たくさんのカメラと処理能力が必要なためだ」と付け加えた。
半導体業界の強化に必要な次なるステップについて尋ねると、Gwennap氏は「ネットワークチップのベンダーの転換」と回答した。同氏は、「Applied Micro Circuitsは、買収に向けて準備を整えているようだ。また、BroadcomやFreescale Semiconductor、Marvell Technology Groupは、ネットワークチップ部門をスピンアウトする可能性がある」と述べている。
「Avago Technologiesが過去に部門の細分化を行ってきたことを考えると、Avagoが、例えばBroadcomのNetLogic事業部門を切り離す可能性はあるかと思う。100米ドルクラスのプロセッサやBroadcomのハイエンドEthernetスイッチなどは、Avagoのビジネスモデルには合っていない。(NetLogic部門を切り離すとしたら)Qualcommなどが買収するかもしれない」(同氏)。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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