アルプス電気は、2015年10月7日に開幕した「CEATEC JAPAN 2015」(千葉市・幕張メッセ)で、同社のセンサーモジュールを用いたIoT市場向けソリューションの展示を行った。農業やインフラ機器の監視、トイレの利用状況の遠隔監視といった事例が紹介されていた。
アルプス電気は、2015年10月7〜10日に開催されている「CEATEC JAPAN 2015」(幕張メッセ)で、同社の複数センサーと通信モジュールを1パッケージにした「IoT Smart Module」を用いたIoT向けソリューションの展示を行った。
システムインテグレータやベンチャー企業などとコラボレーションを行い、農業ICTやインフラの管理、オフィスのモニタリング、トイレの利用状況の遠隔監視といった事例が紹介されていた。本記事では、その一部を紹介する。
最初に紹介するのは、農業IoTシステムをイメージしたビニールハウスでのデモである。ビニールハウスには、環境センサーモジュールが中に入っている。このモジュールは、気圧、温湿度、照度、入り口の開閉状態を検知する各種センサーが搭載。920MHz帯無線通信モジュールを搭載しているため、障害物に強く、長い通信距離を実現する。ビニールハウスでは、気圧センサーを組み込むことで、水位も検知できるという。
同モジュールは、ソーラーパネル式と内蔵電池式の2種類をラインアップ。防水、防塵設計となっており、屋外の農業でも安心して使用できるとしている。
同社は、地域農業IoTシステムとして、イーラボ・エクスペリエンス、ベジタリア、NTTドコモと行っている事例も紹介。同社の水位センサーとWi-SUN通信モジュールを用いて、農業分野のノウハウを持つイーラボ・エクスペリエンスとベジタリアのクラウド基盤を用いて、現在、新潟で実証実験を行っているという。
同社は、インフラや産業機器の異常検知にセンサーネットワークモジュールを提案していくとしている。このモジュールは、気圧、温湿度、照度の各センサーと、Bluetooth Smartモジュール、アンテナをワンパッケージ化。消費電流をコントロールするマイコンを搭載しながら、小型化を実現した。住環境のモニタリングや、インフラ設備の監視などに応用が期待できるという。展示では、柱に同モジュールを組み込んだ設定でデモが行われていた。同モジュールが組み込まれた装置を振動させると、センサーが揺れを感知して、その情報がタブレット端末に表示されるようになっている。
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