NXP SemiconductorsとFreescale Semiconductorの合併が完了した裏で、世界第2位となるRF企業が誕生した。NXPが中国のJAC Capitalに売却したRF事業を母体とする、Ampleonである。
2015年12月7日(オランダ時間/米国時間)、NXP Semiconductors(以下、NXP)とFreescale Semiconductor(以下、Freescale)の大規模合併が完了した。その陰で、世界第2位のRFパワー企業Ampleonが誕生した。Ampleonの前身はNXPのRF事業部門で、同日に中国の非公開株式投資会社であるJAC Capital(Jianguang Asset Management)への売却が完了したのである。
AmpleonはJAC Capital傘下にあるが、本社はオランダNijmegen(ナイメーヘン)に置く。NXPのRF事業部門の従業員、技術、工場は全てAmpleonが引き継ぐ。
NXPは、同社のRFパワー事業を売却することを条件に、規制当局からFreescaleとの合併の承認を得た。新生NXPは、世界最大規模を誇るFreescaleのRFパワーアンプ事業を引き継いでいる。
2015年11月の米連邦取引委員会(FTC)の発表によると、RFパワーアンプ市場におけるFreescaleとNXPのシェアは合わせて60%を超えていたという。両社のライバルになり得る企業は、Infineon Technologiesだけだった。
AmpleonのCEO(最高経営責任者)を務めるReinier Beltman氏は、EE Timesの電話インタビューで、RF技術の新たなチャンスについて熱く語った。
Ampleonの売上高の70%は、モバイルベースバンドインフラ向けRFソリューションが占めるという。Beltman氏がRF市場について「安定している」と述べているように、同市場は歴史ある巨大セグメントだ。さらに、新しいRFパワー市場は多くの業界観測筋の注目を集めている。
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