コネクテックジャパンは、2015年12月16〜18日に東京ビッグサイトで開催された「SEMICON Japan 2015」で、デスクトップ型のフリップチップボンダ―を展示した。
コネクテックジャパンは、2015年12月16〜18日に東京ビッグサイトで開催された「SEMICON Japan 2015」で、日本初公開となるデスクトップ型のフリップチップボンダーを展示した。マンションの1室に入る大きさ(0.7×0.8×0.8m)で、クリーンルームも不要のため、ウェアラブル機器などに需要が高い多品種少量生産が可能になるという。必要な電源は100〜120V。2016年から同社の生産ラインで使用するとしている。
現行の接合技術はウエハー側にバンプを形成し、ウエハー工程での作り込みが必要になる。そのため、対応する設備も前工程用の設備が必要となり、工期が長く高コストになるという欠点があった。また、バンプの材料がはんだやスズ/銅を用いるため、基板との接合に260〜270℃という高い温度と荷重が必要になり、物理的なダメージに弱いデバイスに対して深刻な影響を与えてしまう欠点もあった。
同フリップチップボンダ―は、これらの欠点を解決する同社の接合技術「Monster PAC」が活用されている。コネクテックジャパンでプロセス開発リーダーを務める小松裕司氏は、「材料の特性を生かしたカスタマイズを行うことで、基板側に銀ペーストによるバンプを形成することができた」と語る。銀ペーストによるバンプを形成したことで、温度は170℃、荷重は0.12gfで接合することを可能にしたという。
同フリップチップボンダ―は完成したばかり。小松氏は、「今後、1時間に何枚処理できるか、どれだけ平たんに製造できるかといった基本的な性能を検証していく」と語る。課題としては、より小型化をしていくことやスループットを速くすること、多品種少量生産の効率を高くする機器どうしの連携を挙げた。2年後をめどに製品化するとしている。
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