パナソニックは、光IDをハードウェアやアプリだけでなく、ID管理サービスの事業運営も行うことで、ソリューションサービスとして展開するという。送信機は、ハードウェアによって取り付け方が違うため、パナソニックが新しく展開していくテレビやデジタルサイネージに搭載するとしている。アプリは同社専用のものだけでなく、交通案内やグルメガイドなどの多くの顧客が日常的に使用するアプリと連携していく。光IDアプリがバックグラウンドで動作することによって、光IDの顧客接点を多くするのが狙いだ。
活用シーンとしては、飲食店のクーポン配信やファッションイベントでモデルが着ている服をその場で購入したり、デジタルサイネージで表示されている広告の詳細を配信したりするなどの方法が挙げられている。また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催にあたり、訪日外客数が増えることが予想される。日本語が分からない人々でも、スマホでデジタルサイネージの光IDを受信することで道案内や情報を受けることもできるといった利用方法も挙げていた。川合氏は、「今後は、光IDを規格化してアプリや送信機を一緒に作っていくパートナーを増やすことも考えている」と語る。
同社は、光IDを活用した情報媒体を、東急田園都市線・大井町線二子玉川駅で2016年1月から試行設置を開始するとしている。また、2015年12月19〜20日にかけては、銀座で光IDを活用したイベント「ヒカリで銀ぶら」が開催された。「銀座は、最先端のモノと商人が集う伝統の街である。光IDや自動翻訳機、クールスポットなど当社の技術を通した2020年以降の『未来の暮らし』を今後も銀座で提案していくことで、当社の“おもてなし”ソリューションを日本中に展開していきたい」(同社)という。
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