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ダイエットを“過渡現象”で説明できるか世界を「数字」で回してみよう(24) ダイエット(2/5 ページ)

» 2015年12月25日 10時00分 公開
[江端智一EE Times Japan]

いつだって「停滞期」で「増量期」

 今回も、このギザギザの周期を、例によって高速フーリエ変換で調べてみました。

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 この結果、1日周期の成分が突出していることが明らかになりました。つまり、10日当たりの体重の変動よりも、1日当たりの変動の方が大きいということです。

 ですが、考えてみれば、人間は毎日違った行動を取っていますので、摂取カロリーも運動カロリーも変化するのは当然のようにも思えます。

 しかし私は、この100日ダイエットの間、データを取るために、食事の量、時間ともに一定(朝:おにぎり1個とみそ汁、昼:社食の弁当:夜:社食のそばと生卵とサラダの小皿)にするように心掛けてきましたし、通勤などの運動量もおおむね同じだったと思います。

 少なくとも私に関しては、体重を「バタバタ」させるような要因が、思い当たらなかったのです。

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 実際のところ、入力がない(食べていない)のに、出力が上がる(体重が増える)という、いわゆる「停滞期」といわれる、体重が線形に変化していかない期間は存在します。

 バイキングレストランで、お腹が一杯になって動けなくなるまで食べ続けても、その翌日に体重が減っていることもあれば、腹が減って目が回りそうな時でも体重が増えている時もあります。

 しかし、短期間では説明できないことでも、長期間(1カ月以上)観測すれば、全体としては、おおむね予想通りに体重は変化していきます。

 前回、私はこの現象を「ノイズ」であると言いましたが、本当に他の方法で説明できないものか、ずっと考え続けてきました。それが説明できれば、「超シンプル体重シミュレータ」でも、短期(数日から一週間程度)の体重予測が可能になると考えたからです。

 この予測が、いわゆる「停滞期」やら、理由の分からない体重変動やらに悩まされている、世界中のダイエッターたちの福音となって ―― 上手くいけば、10年後あたりにストックホルムに招待してもらえるかもしれない ―― と(まあ、無理でしょうが)。

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