東芝、赤字転落の半導体事業は自主再建 : 64層3D NANDで売価下落に対抗へ (2/2 ページ)
赤字の続く、ディスクリート、システムLSI、ストレージの3事業については、不採算ビジネスからの撤退などを行って自主再建を図る。ディスクリート、システムLSIの2事業については、一部報道で“外部への売却”と報じられてきた。だが、東芝社長の室町正志氏は2016年2月4日の決算会見で「さまざまな方向で外部の協力を得ながら、事業の価値を高めていく方策を検討することも視野には入れているが、既に終息や撤退を決めている白色LED、CMOSセンサー以外の事業に関しては、売却したり、事業から撤退したりということは、現時点では考えていない」と一部報道を否定。「特にディスクリート半導体、車載/産業向けシステムLSIについては、事業を継続していく意向に変わりはない」と明言し、2015年10月に発表した半導体事業の構造改革策*) を実施して、2016年度中の黒字転換を目指す。
ディスクリート、システムLSIの構造改革の概要 (クリックで拡大) 出典:東芝
*)詳細:東芝 半導体リストラ、1200人が異動/退職へ
HDD事業についても、市場が縮小しているPC向けHDDから、サーバ/ストレージ向けといったエンタープライズ向けHDDやSSDへ経営資源をシフトさせ、ディスクリート/システムLSI事業同様、2016年度中の黒字転換を図る構えだ。
HDD事業の構造改革の概要 (クリックで拡大) 出典:東芝
*)詳細:東芝がHDD事業でリストラ策発表、PC向け縮小へ
IEDMで発表されていた3D XPointの基本技術(前編)
米国で開催された「ISS(Industry Strategy Symposium)」において、IntelとMicron Technologyが共同開発した次世代メモリ技術「3D XPoint」の要素技術の一部が明らかになった。カルコゲナイド材料と「Ovonyx」のスイッチを使用しているというのである。この2つについては、長い研究開発の歴史がある。前後編の2回に分けて、これらの要素技術について解説しよう。
赤字7100億円、事業売却急ぐ東芝
東芝は2016年2月4日、通期業績見通しを下方修正し、最終損益が7100億円となると明らかにした。これに伴い2016年3月末には、自己資本比率が2.6%まで低下する見通しであり、既に公表している医療機器子会社の売却などを進め、資本増強を急ぐ。
東芝、3次元NAND「BiCS」の製品化を発表――サムスン上回る48層構造
東芝は2015年3月26日、「BiCS」と呼ぶ3次元積層構造を用いたNAND型フラッシュメモリ(以下、3D NAND)を開発し、同日サンプル出荷を開始したと発表した。
3D NANDフラッシュの物理解析が進む
今回はセッション4〜6の講演を紹介する。セッション4では、人間の脳をモデルにした計算アーキテクチャなどが焦点となる。セッション5では3D NAND型フラッシュメモリ関連の発表が行われ、セッション6ではIGZO材料による20nmノードの高周波FETなどが発表される予定だ。
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