欧米で急拡大するIoTネットワーク : MWC 2016で発表相次ぐ (3/3 ページ)
現在、どのLPWAネットワークも、急速な進化を遂げるIoT向け4Gの後を追う形となっている。アナリストのMarkkanen氏は、「モバイル業界は、わずか6カ月前と比べて、明らかに切羽詰まった様子をみせている。しかし、関連する3GPP規格の詳細については、今のところまだ解決に向けた取り組みが進められている最中だ」と述べる。
IngenuのCTO(最高技術責任者)であるTed Meyers氏は、「2018年頃には、セルラーIoT技術が認定プログラムによって実用化し、シリコンが広く使われるようになると楽観視している」と述べている。
Meyers氏は、「LTE-Mについては、まだ仕様が完成していない。Huaweiが提案していた白紙状態からのアプローチは、失敗に終わっている。また、EricssonやIntelなどの複数の企業が提示したナローバンドIoTも、いまだはっきりしない状況にある」と述べる。
「どの仕様も後方互換性がないために標準規格となり得ず、驚くほど断片化された状態に陥っている」(Mayers氏)。
【翻訳:田中留美、青山麻由子、編集:EE Times Japan】
IoTではLPWAネットワークが鍵、本格普及が始まる
モノのインターネット(IoT)時代に備えるためのネットワークとして、広域をカバーしつつ低消費電力の「LPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク」に注目が集まっている。フランスのSigfoxは、LPWAネットワークを提供していて、欧州の複数の国で採用されている。
IoTネットワーク拡大へ、業界内の競争も激化
モノのインターネット(IoT)向けネットワークの構築が本格化するにつれ、通信業者の競争も激しくなってくる見込みだ。フランスの新興企業Sigfoxは、一歩抜きんでようと試みている。
「MWC 2016」の焦点は5Gの実用化
「Mobile World Congress(MWC) 2016」(2月22〜25日、スペイン バルセロナ)が、もう間もなく開催される。MWC 2015では第5世代移動通信(5G)の標準規格に関して議論されたが、MWC 2016では実用化に向けてさらに踏み込んだ議論が交わされる見通しだ。
5G実現の鍵は“コスト”に尽きる
第5世代移動通信(5G)の実現の鍵を握るのは、結局のところ、コスト次第のようだ――。2016年2月22日、Mobile World Congress2016でパネルディスカッションが行われ、専門家が5Gについて議論を交わした。
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