EETJ 展示内容はどのように変わりましたか?
鳥飼氏 これまでは、ネットワークやデバイスといったカテゴリーごとに分けた展示を行っていた。2016年のCEATECでは、「家」「街」「社会」エリアといったように、CPS/IoTの活用シーンごとにエリアを構成している。
また、特別企画エリア内の「IoTタウン」では、セコムや三菱UFJファイナンスグループ、タカラトミーなど、これまで出展のなかったユーザー企業が展示を行う。合わせて、ベンチャー企業の出展も2015年の54社から100社超になる予定だ。
吉田氏 IoT推進ラボと連携して、ASEANやイスラエル、インドのIoTに関する有望なベンチャー企業30社とのグローバルマッチングイベントも開催する。日本発の技術をCEATECの場でどんどん生み出すわけではなく、実装されていくCPS/IoTを試していくエコシステムの1つとしてCEATECが機能することを目指したい。
EETJ 注目のカンファレンスについて教えてください。
鳥飼氏 海外との連携を強化し、ドイツ大使館との「インダストリ4.0」のセッションや、米国大使館との「セキュリティ」に関するセッションをはじめ、イギリスやフランスとも連携し、各国のIoTの動向をカンファレンスで伝えていく。
吉田氏 人工知能も注目の1つであり、既に満席のカンファレンスもあるほどだ。日本を代表する研究者が登壇し、最先端の技術を知ることができる(カンファレンスの一覧はこちら)。産業技術総合研究所(AIST)と連携した「人工知能パビリオン」も展開し、Preferred Networksやリクルートホールディングスなどによる展示も行う。
EETJ 来場者数や出展社数は、どのくらいを予想されていますか。
吉田氏 出展社数は、2015年より確実に増える見込みとなっている。来場者数は、前年比12%増となる15万人を目指す(2015年開催は、来場者数13万人、出展社数531社)。
EETJ 最後に、CEATEC開催にかける意気込みをあらためて教えてください。
鳥飼氏 展示会の枠組みを超えたい。CPS/IoTを軸にした企画やイベントが、CEATECに合わせて動くような世界を2020年に実現したい。その取り組みの1つとして、当初は開催初日に行っていたオープニングレセプションを、前日の10月3日に東京都内で行うなど、展示会以外での取り組みも活性化させる。
つまり、毎年10月に展示会をただ開催するのではなく、CEATEC自体がIoTのエコシステムの1つとなり、5〜10年先を見据えたビジネスの種をまいていきたい。
吉田氏 2016年のCEATECには、つながれる要素をたくさん盛り込んでいる。展示やカンファレンスを通して技術や人同士がつながり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、新しい化学反応が生まれる場としていきたい。
CEATEC JAPAN 2016は、2016年10月4〜7日に千葉市の幕張メッセで開催される。展示やカンファレンスの内容、入場方法などは公式Webサイトで見ることができる。
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