スマホとの通信機能を備えた充電コントローラー : 4つの機能を1パッケージに (2/2 ページ)
現在、急速充電規格は、USB BC(Battery Charging)、USB Type-C、USB PD(Power Delivery)、Qualcomm(クアルコム)の「Quick Charge」など、さまざまな種類が存在する。LC709501Fは複数の急速充電規格に対応していて、接続されているデバイスの種類を検出し、最も速く充電できる方式を自動的に選択する。LC709501Fは、出荷時にはQuick Charge 2.0/同3.0に対応しているが、LC709501Fのファームウェアを変更することで、最新の充電規格にも更新できる。
ファームウェアを更新することで、最新の急速充電規格に対応できるようになっている(クリックで拡大)
LC709501Fに内蔵されたUSB 2.0 フルスピードホストコントローラーは、iOS端末とAndroid端末上のアプリと通信が行える。USBには電源ラインの他にデータ通信用のデータラインがある。データラインは急速充電の時には使われないが、LC709501Fは、このデータラインを経由してリチウムイオンバッテリーのさまざまな情報を取り込めるようになっている。例えば充電時間、電池の寿命、充電サイクル数、バッテリーの温度といった具合だ。
オン・セミコンダクターは、これらの情報をスマートフォンなどに表示できる、ユーザー向けのアプリと、開発者向けのアプリカスタマイズツールを提供する。
アプリに、バッテリー関連の情報を表示している様子。ロゴの部分(赤枠内)をカスタマイズすることができる(クリックで拡大)
LC709501Fの動作温度範囲は−40〜85℃。単価は、1万個購入時で2.80米ドルとなっている。
LC709501Fは、旧三洋半導体からオン・セミコンダクターに編入された、旧システム・ソリューションズ・グループ(SSG)が開発した製品である。なお、SSGは、2015年9月に行われた組織変更によって新しく発足した事業グループに吸収されていて、現在「SSG」というグループはない。
オンセミのフェアチャイルド買収が完了
ON Semiconductor(オン・セミコンダクター)によるFairchild Semiconductor(フェアチャイルド・セミコンダクター)の買収が完了した。2015年11月の買収発表から10カ月、中国当局の承認が得られたことでようやく完了することとなった。
オンセミ、フェアチャイルドブランドは維持せず
2016年9月19日(米国時間)に、フェアチャイルド・セミコンダクターの買収完了を発表したオン・セミコンダクター。同社は、“世界初のICメーカー”の名は残さずに製品群を統合していく。
無線充電の今、大電力の本命は?
さまざまな非接触給電・充電(無線充電)システムの展示が「TECHNO-FRONTIER 2016」(2016年4月20〜22日/幕張メッセ)に集まった。ダイフクは電動フォークリフト向けの非接触充電システムを展示。世界初の実用化だと主張する。メートル単位の電力伝送が可能な「磁界共鳴方式」との違いなど、技術の内容を中心に特徴を紹介する。
これから世界を席巻する!? USB Type-Cを知る
これから、世界を席巻するであろう新しいコネクタ『USB Type-C』(USB-C)。USB前夜や歴代USBコネクタを振り返りながら、素晴らしいUSB Type-Cを紹介していこう。
ウェアラブル機器こそ、無線充電で狙うべき市場
ルネサス エレクトロニクスは2016年9月26日、ワイヤレス充電用の送電IC、受電ICを発表した。同社が狙うのは、スマートフォンやノートPCなどに向けたワイヤレス充電システムではない。もっと電力が小さいウェアラブル機器用の充電システムだ。ルネサスは、こうした小電力機器こそが、ワイヤレス充電が適していると強調する。
Note 7の発火問題、要因はバッテリー以外?
発火問題を受けて、Samsung Electronics(サムスン電子)はついに、「Galaxy Note 7」の生産停止を決断した。当初はバッテリーが要因とみられていたが、それ以外である可能性も出てきている。
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