Telit Wireless Solutionsは、「第9回国際カーエレクトロニクス技術展」で、LTE Cat 6やLTEC Cat 9に対応する、車載テレマティクス向け無線モジュールを展示した。コネクテッドカーの開発が進む中、高速通信へのニーズはますます高まっている。
Telit Wireless Solutions(以下、Telit)は、「第9回国際カーエレクトロニクス技術展」(2017年1月18〜20日、東京ビッグサイト)で、車載テレマティクス向けの無線通信モジュールなどを展示した。
Telitが展示した製品のうち、最も新しいのはLTE Cat 6やLTE Cat 9をサポートするモジュールだ。下りの最大ピークレートはLTE Cat 6が300Mビット/秒(Mbps)、LTE Cat 9が450Mbpsと、150MbpsのLTE Cat 4に比べて2〜3倍の通信速度を実現する。Telitの説明担当者は、「コネクテッドカーでは、エンジンの状態監視をしてそのデータをクラウドにアップしたり、音楽や映画、動画などをダウンロードしたりといった用途が増えるとみられていて、車載テレマティクスには、より高速な通信が求められている」と語る。
「当社の製品は振動に強く、ISO/TS16949に準拠していることも特長だ」(Telit)
GNSSやQZSS(準天頂衛星システム)、Galileoなど各国の測位衛星システムに対応したポジショニングレシーバーモジュールも展示した。
このうちの1つ「SL869-3DR」は、Telitが2016年11月に発表したGNSSモジュールである。ジャイロセンサーや加速度センサー、気圧センサーを内蔵していて、これらで取得した情報を利用し、推測航法(DR)によるナビゲーションを行う。同モジュールは、衛星信号を受信するアンテナと電源以外に、外部の機器や部品との接続を必要としない。ダッシュボードに設置し、自動車の電源に接続するだけで動作する。
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