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街を照らす光が見守るIoTシステム、かがつう展示保守管理としての活用も提案

防犯灯メーカーのかがつうは、2017年3月7〜10日に東京ビッグサイトで開催された「ライティング・フェア 2017」で、防犯灯を用いたIoT見守りシステムのコンセプト展示を行った。

» 2017年03月14日 13時30分 公開
[庄司智昭EE Times Japan]

「一歩進んだ安心・安全の形」

 防犯灯メーカーのかがつうは、2017年3月7〜10日に東京ビッグサイトで開催された「ライティング・フェア 2017」で、IoT防犯システムのコンセプト展示を行った。

 この防犯システムは、見守り対象者に持たせたタグを防犯灯で検出し、対象者の通過時刻などをクラウドに蓄積する。管理者は、スマート端末などからクラウドにアクセスすると、対象者の行動を把握できる仕組みだ。通学途中の子どもや、徘徊高齢者の位置確認が対象である。タグから防犯灯はBluetooth Low Energy(BLE)で通信を行い、防犯灯からクラウドは3G(第3世代移動通信)で通信を行うことを想定している。

 また同社では、IoT防犯システムを工事店や地方自治体などに向けた保守管理としての活用も提案している。管理端末からクラウドにアクセスすることで、現場に行かなくても、器具情報や故障の確認、遠隔制御ができるため、効率化を可能にする。

スマート端末から対象者の行動を把握 (クリックで拡大)
IoT防犯システムの保守管理としての活用イメージ (クリックで拡大)

 担当者によると、IoT防犯システムのコンセプトは千葉県四街道市にLED灯を導入したことが1つのきっかけという。ガス灯の総設置基数が日本一だった四街道市だが、メンテナンスコストが高額であることから、2016年春にLEDへ切り替わった。その時に同社が提案したのが、無線技術でLEDの色を制御することである。担当者は「季節やイベントに合わせた色を表現することで、住民の方から喜んでもらえた」と語る。この事例を通して、防犯灯に“無線技術”を組み合わせることによる挑戦を始めたとする。

 一方で、1つ1つの防犯灯に3GとBLEのモジュールを組み込み、対象者は外出時にタグを持ち歩く必要があるなど、システムが大規模で実現までのハードルは高い。担当者は「展示会を通して、来場者の反応をみながら今後の展開を検討したい」とした。

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