街を照らす光が見守るIoTシステム、かがつう展示 : 保守管理としての活用も提案
防犯灯メーカーのかがつうは、2017年3月7〜10日に東京ビッグサイトで開催された「ライティング・フェア 2017」で、防犯灯を用いたIoT見守りシステムのコンセプト展示を行った。
防犯灯メーカーのかがつうは、2017年3月7〜10日に東京ビッグサイトで開催された「ライティング・フェア 2017」で、IoT防犯システムのコンセプト展示を行った。
この防犯システムは、見守り対象者に持たせたタグを防犯灯で検出し、対象者の通過時刻などをクラウドに蓄積する。管理者は、スマート端末などからクラウドにアクセスすると、対象者の行動を把握できる仕組みだ。通学途中の子どもや、徘徊高齢者の位置確認が対象である。タグから防犯灯はBluetooth Low Energy(BLE)で通信を行い、防犯灯からクラウドは3G(第3世代移動通信)で通信を行うことを想定している。
また同社では、IoT防犯システムを工事店や地方自治体などに向けた保守管理としての活用も提案している。管理端末からクラウドにアクセスすることで、現場に行かなくても、器具情報や故障の確認、遠隔制御ができるため、効率化を可能にする。
スマート端末から対象者の行動を把握 (クリックで拡大)
IoT防犯システムの保守管理としての活用イメージ (クリックで拡大)
担当者によると、IoT防犯システムのコンセプトは千葉県四街道市にLED灯を導入したことが1つのきっかけという。ガス灯の総設置基数が日本一だった四街道市だが、メンテナンスコストが高額であることから、2016年春にLEDへ切り替わった。その時に同社が提案したのが、無線技術でLEDの色を制御することである。担当者は「季節やイベントに合わせた色を表現することで、住民の方から喜んでもらえた」と語る。この事例を通して、防犯灯に“無線技術”を組み合わせることによる挑戦を始めたとする。
一方で、1つ1つの防犯灯に3GとBLEのモジュールを組み込み、対象者は外出時にタグを持ち歩く必要があるなど、システムが大規模で実現までのハードルは高い。担当者は「展示会を通して、来場者の反応をみながら今後の展開を検討したい」とした。
気になっているIoTデバイスを10個まとめてみた
年末休みモードということで、私が気になっているIoTデバイスを10個紹介します!
認知症徘徊者をWi-SUNで見守る、千葉で模擬訓練
情報通信研究機構(NICT)とNTT東日本は2016年3月27日、920MHz帯を使用する無線通信規格「Wi-SUN」を活用した認知症高齢者を見守るシステムの模擬訓練を千葉県香取郡神崎町で実施した。EE Times Japanでは、神崎町社会福祉協議会の担当者に、模擬訓練の成果と課題を聞いた。
EnOceanセンサーを標準搭載、見守り開発キット
コアスタッフとロームは、コアスタッフが販売する見守りIoTシステム開発キットに、無線通信規格「EnOcean」対応センサーを標準搭載することで合意した。
ドライアイ予防に効果? まばたき検知センサー
ソシオネクストは、慶應義塾大学と共同で、24GHz電波センサーモジュールを使った非接触型のまばたき検知センサーシステム(試作)を開発した。ディスプレイを凝視することなどで起こるドライアイの予防システムや、自動車の居眠り運転防止装置などへの応用を目指すという。
IoTで実現する“頑張らない介護”とは一体何なのか
頑張る介護は2年が限界だ――。Z-Works社長の小川誠氏はこう語る。同社は、センサーやクラウドなどを活用した明日からでも使えるIoTシステム「LiveConnect」を通じて、“頑張らない介護”の実現を目指している。2016年2月には、総務省の「I-Challenge!」にも採択されるなど、注目を集める同社。小川氏に、LiveConnectとは何か、“頑張らない介護”とは何かインタビューを行った。
ベッドに取り付けるだけで脈拍数を計測、介護や見守りの負担軽減へ
村田製作所は、「MEDTEC Japan 2015」で、ベッドに取り付けるだけで脈拍数や呼吸数を検知できるセンサーを展示した。人間は、心臓が鼓動を打つ時に身体がわずかに振動する。同センサーは、ベッドを通して伝わってくる、そのわずかな動きを感知することができるという。
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