AT&Tが28GHz帯の無線テスト装置を披露、DARPAは「6G」計画も : NIWeek 2017 (2/2 ページ)
米国防高等研究計画局(DARPA)は、5Gのさらに先である「6G(第6世代移動通信)」に向けたプロジェクトを紹介した。DARPAは、6Gについて、通信容量や通信速度、遅延などを具体的に語ったわけではない。“6Gのコンセプト”としてDARPAが挙げたのは、「帯域を共有し、通信の用途に応じて、適した帯域を自動的に割り当てる」ことだ。DARPAはこれを「autonomous spectrum sharing(自動的に帯域を共有する)」と呼んでいた。
DAPRAは、これに向けて実際に動き始めている。帯域を自動的に割り当てるアルゴリズムを開発するプロジェクト「Spectrum Collaboration Challenge」を2016年3月に立ち上げたのだ。同プロジェクトに参加するチームは、アルゴリズムの開発を競い合う。DARPAは、3年間で合計375万米ドル(約4億円)の賞金を用意している。現在、30チームが参加しているという。
DARPAは、このプロジェクトで信号のテストを行うエミュレーション環境「Colosseum(コロッセオ)」に、NIのソフトウェア無線プラットフォームである「USRP」を用いている。
DARPAは、NIのソフトウェア無線プラットフォームを用いて、エミュレーション環境「Colosseum」を構築した。画像は、「NIWeek 2017」の基調講演で使用されたスライド
5G向け28GHz帯多素子アンテナ/RFモジュール
三菱電機が、5G(第5世代移動通信)基地局向け28GHz帯多素子アンテナ/RFモジュールを開発した。このモジュールの広信号帯域幅は800MHzで、ビームフォーミングは水平±45度。同一周波数で同一時間に複数の信号を空間多重送信する技術であるMIMOを発展させたMassive MIMOを実現することができる。
5G実証実験で、28GHz帯のハンドオーバーに成功
5G(第5世代移動通信)の実証実験において、KDDIが28GHz帯を使ったハンドオーバーに成功した。端末を搭載した自動車で市街地や高速道路を走行し、複数の基地局間でシームレスに切り替えられたという。KDDIは、セコムと共同で5G実証実験を進めることも発表した。
偽装部品ゼロへ、DARPAの開発プログラムが始動
偽装チップの問題が深刻化している。安価な半導体チップだけでなく、高価なチップにも不正品が紛れ込んでいるという。米国防高等研究計画局(DARPA)は、偽装品を見つけ出すべく、100μm角の超小型部品の開発プログラムを発表した。
米国、今後7年間で5G向けに4億ドルを投資
米国は、欧州、韓国、日本と並んで5G(第5世代移動通信)の動きをけん引している存在だ。その米国で立ち上がった官民コンソーシアムが、今後の7年間で4億米ドルを5G向けに投資する。
ZTE、5Gに向け“プレ基地局”で市場シェア拡大
ZTEは、展示会「ワイヤレス・テクノロジー・パーク 2017」で開発中の5G(第5世代移動通信)対応基地局の展示などを実施した。
ソニー、100km以上無線通信できるLPWAを開発
ソニーは、長距離や高速移動中でも安定して無線通信できるLPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク技術を発表した。同社が発表した実験結果によると、障害物のないところでの100km以上の遠距離通信と、時速100kmの高速移動時における安定した通信が可能だという。
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