人の位置と数を検知、オムロンの人感センサー:Smart Sensing 2017
オムロンは、「Smart Sensing 2017」で、人の位置や人数を検出することができる画像型人感センサー(HVC-F)を参考展示した。空調機器や照明器具の制御を、より効率的に行うことが可能となる。
オムロンは、「Smart Sensing 2017」(2017年6月7〜9日、東京ビッグサイト)で、画像型人感センサー(HVC-F)「B5Z-001001」を参考展示した。人の位置や人数を検出することができるため、より効率的な空調機器や照明器具の制御が可能となる。
画像型人感センサーは、人画像をリアルタイムに検出、認識する独自の画像センシング技術「OKAO Vision」を活用している。高さが最大5mの天井に取り付けた場合、検出エリアは7.2×7.2mとなる。動作時はCCDイメージセンサーで撮影した映像を基に人体を検出する。また、検出エリアの左上を原点として位置座標を算出する。これによって、検出エリア内にいる人の数と位置が分かる。同時検出人数は最大35人。
人の位置と数を検出できる画像型人感センサー(手前にある筒状の製品)の外観
待機時や暗い環境では内蔵した焦電センサーで人体を検出する。待機時にCCDイメージセンサーが作動していなくても、検知エリア内に侵入した人を焦電センサーが検知すれば、1秒以内にCCDイメージセンサーを作動させることができる。人感センサーは動体検知も行うため、静止しているマネキン人形などを誤認識することはないという。
従業員の入退室が多いオフィスや工場の休憩室、会議室などにおける空調制御や照度制御などに有用だ。また、病院や商業施設などにおける混雑度合いの把握と混雑緩和対策への活用、なども応用事例として挙げた。画像型人感センサーは、2017年中にも発売する予定である。
この他、人の状態を認識する組み込み機器用画像センサー「ヒューマンビジョンコンポ(HVC-P2)」も併せて紹介した。人体検出や顔検出、手検出などに加え、年齢推定や性別推定、表情推定、顔認証など、10種類の人理解画像センシング機能を搭載している。自販機やサイネージなどに組み込めば、属性情報に基づいて客層分析やおすすめ商品の提案などが可能になるという。
- 指先にのる小型モジュール、7種のセンサーを搭載
エレックス工業は「第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC2017)」(2017年5月10〜12日、東京ビッグサイト)で、5.2×9.0mmという超小型のセンサーモジュールを参考展示した。7種類のセンサーとBluetooth Low Energy(BLE)通信チップ、ARMマイコンを集積する。
- 環境発電で長距離通信可能なセンサーシステム
EnOceanはNTT東日本と共同で、環境モニタリング用エネルギーハーべスティング長距離無線通信センサーソリューションを商用化した。同ソリューションは、最大7kmの長距離無線通信、太陽光や温度差などによる電力の確保、悪天候に耐える堅固さなど、屋外でのセンシングに不可欠な特性を備え、屋外でもメンテナンスフリーでの活用が可能だ。
- 東北大、シリコンベースのUVセンサーを開発
東北大学は、セイコーインスツルの子会社と共同で、シリコンを使ったUV(紫外線)センサー用フォトダイオードの量産化技術を開発した。2個のフォトダイオードを組み合わせることで、日焼けやシミなどの原因となるUVをスマートフォンなどで簡便に計測することが可能となる。
- 高速ビジョンセンサー、毎秒1000フレームで検出
ソニーは、毎秒1000フレームで対象物の検出と追跡を行うことができる高速ビジョンセンサー「IMX382」を商品化した。
- MEMSセンサー100個を1カ月で、日立の3Dプリント
日立製作所は2017年2月、半導体向けの3Dプリント技術を開発し、MEMSセンサーの製造期間の短縮に成功したと発表した。人工知能(AI)を活用した高速な自動設計技術、集束イオンビーム(FIB)を活用した半導体向け高速3Dプリント技術を活用しているという。
- 人の位置/数を検出するセンサー、ZEB実現に貢献へ
オムロンは、「スマートビルディングEXPO」(2016年12月14〜16日/東京ビッグサイト)で、画像型人感センサーなどを展示した。人の位置と数を高精度に検出するので、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)の実現に貢献できるとオムロンは説明する。
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