指先にのる小型モジュール、7種のセンサーを搭載 : ARMマイコンとBLEチップも
エレックス工業は「第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC2017)」(2017年5月10〜12日、東京ビッグサイト)で、5.2×9.0mmという超小型のセンサーモジュールを参考展示した。7種類のセンサーとBluetooth Low Energy(BLE)通信チップ、ARMマイコンを集積する。
エレックス工業は「第20回 組込みシステム開発技術展(ESEC2017)」で、IoT(モノのインターネット)機器向けに、7種類のセンサーを搭載した超小型センサーモジュール「PRISM(プリズム)」を参考展示した。
モジュール(基板)のサイズは5.2×9.0mm。指先にのるほど小型だ。そのサイズの基板に、7つのセンサーとBluetooth Low Energy(BLE)通信チップ、マイコンを搭載した。センサーは、加速度、地磁気、温度、湿度、気圧、照度、紫外線の7種類である。マイコンのコアはARMの「Cortex-M0+」である。電源電圧は2.35〜3.3V。消費電流はピーク電流が5mA、待機時電流が8μAとなっている。低消費電力なので、ボタン電池1個で1年以上動作するという。展示したPRISMはプロトタイプで、販売の時期は未定だという。
指先にのるほど小型の「PRISM」(クリックで拡大)
エレックス工業は、A-D変換器などの電子機器や通信機器などを宇宙市場や防災市場向けに手掛けるメーカーだ。「IoT市場は、当社にとってまったく新しい分野だが、成長市場だと見込んでPRISMを開発した。医療や農業、製造、物流などをターゲット市場として想定しているが、実際の用途はまだ見えていない。今回の展示会でニーズや用途を探りたい」(同社)
展示会では、鉄道玩具にPRISMを搭載して走らせ、加速度センサー、地磁気センサー、照度センサーからのデータをBLEでタブレットに送信し、リアルタイムで表示するというデモを行った。
「ESEC2017」で行ったデモの様子(クリックで拡大)
エレックス工業は、「PRISMには部品が高密度に集積されている。ここには、当社が基板設計や実装で培ってきたノウハウが生きている」と述べた。
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