IntelはHot Chipsにおいて、2種類のEMIBインタフェースについて説明している。1つは「UIB」で、SamsungやSK Hynixが、DRAMスタック向けに実装しているJEDECリンクをベースとする。もう一方の「AIB」は、Intelがトランシーバー向けに独自開発したインタフェースで、これは後に、アナログやRFなどのさまざまなデバイスで使用できるよう汎用化されている。
Intelとしては、いずれも比較的シンプルな並列I/O回路であるため、EMIB向けシリアルリンクを使用する場合よりも、レイテンシが低く、微細化にも優れると確信しているようだ。今のところ、これらのインタフェースを使用したモジュールが、3社のファウンドリーにおいて6つの世代技術に採用されているという。
Intelは、まだAIBを正式に発表するかどうかを決めておらず、仮に発表したとしても、オープンソースにするかどうかも分からないという。AIBは、物理層において、最大2Gビット/秒(Gbps)のプログラム可能な速度で動作し、EMIBリンク上における接続数は約2万だという。
さらに、密度も向上する。次世代EMIBプロセスは、35μm径のバンプをサポートするため、既存の55μmバンプと比べると、密度を2.5倍に高められるという。
IntelのFPGAグループでシニアアーキテクトを務めるSergey Shuarayev氏は、「EMIBを使用すれば、FPGAをCPUやデータコンバーター、光学部品などに接続することが可能だ。さらに、複雑なアナログブロックをFPGAから除外することもできるため、2.5D積層技術に比べてコストを低減でき、生産量も増やせる」と述べる。
Xilinxは、Hot Chipsにおいて、最大3個の16nm FPGAと2個のDRAMをスタック可能な第4世代の積層技術「VU3xP」を発表した。2018年4月までにはサンプル出荷を開始する予定だという。ホストプロセッサやアクセラレーターに対して4つのコヒーレントリンクをサポート可能なCCIXインタフェースを使用したチップとなる。
PCIe(PCI Express)ベースのCCIXは最初に、25Gbpsで動作する。Xilinxのバイスプレジデントを務めるGaurav Singh氏は、「現在、複数のプロセッサの設計において採用されている」と述べる。
またXilinxは、メモリコントローラーアレイに伝送するためのAXIスイッチを使ったDRAM向けに独自のリンクを開発中だ。
【翻訳:田中留美、滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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