東芝、岩手新NAND工場の立ち上げへ先行投資を決定:2017年度中に70億円
東芝と東芝メモリは2017年12月21日、岩手県北上市で建設準備を進めている新たなNAND型フラッシュメモリ製造拠点の立ち上げに向け、2017年度中に一部投資を開始すると発表した。
東芝は2017年12月21日、子会社の東芝メモリ(以下、TMC)で建設準備を進めている岩手県北上市でのNAND型フラッシュメモリの新製造拠点に関し、2017年度中から一部先行投資を行うと発表した。
TMCは、3次元構造のNANDフラッシュの需要拡大に備え、現在の主力製造拠点である四日市工場に加え、岩手県北上市に新工場を建設する計画を2017年9月6日付で発表していた(関連記事:東芝、岩手県北上市にメモリ新工場建設へ)。
TMCは今回、2018年3月期(2017年度)中に、岩手県北上市の新工場の建設予定地となる土地を取得し、2018年2月から造成工事に着手することを決めた。2017年度中の新工場建設関連投資は、一部建設材料の先行手配分も含め70億円になる見込み。また、TMCは2017年12月25日付で新工場の立ち上げ、運営を目的にした完全子会社「東芝メモリ岩手」を設立する。
なお、新工場への今後の設備投資計画については、「市場動向を踏まえながら建設時期、生産能力、生産設備など詳細を詰めながら、決定していく予定」(東芝)としている。四日市工場を共同運営するWestern Digital(ウエスタンデジタル)も岩手新工場への投資、共同運営に参画する見込みで、「Western Digitalの参画に関する最終契約について、協議していく予定」(東芝)としている。
- 東芝とWestern Digitalが和解、協業強化へ
東芝とWestern Digital(ウエスタンデジタル/以下、WD)は2017年12月13日、NAND型フラッシュメモリ事業を手掛ける東芝の子会社東芝メモリの売却を巡る係争に関して和解に至り、両社の協業を強化していくことで合意したと発表した。
- 中国メモリメーカーが直面する“特許”の壁
メモリに注力する中国だが、Samsung Electronics、SK Hynix、Micron Technologyという巨大な3社が持つ特許を侵害せずに、メモリ技術開発を行うことはほぼ不可能だといわれている。中国メモリメーカーが直面するのは、“特許”の壁だろう。
- 東芝、四日市第6製造棟への投資を前倒し
東芝は、東芝メモリ四日市工場第6製造棟への投資計画を前倒しし、2018年3月期中に実施する投資規模を1100億円増額すると発表した。
- 東芝、メモリで大半の利益稼ぐ見通し
東芝が2017年11月9日に発表した2018年3月期(2017年度)第2四半期累計(2017年4〜9月期)業績は、メモリ事業での大幅増益により前年同期比1155億円増の売上高2兆3862億円となった。2017年度通期業績見通しについても、メモリ事業で営業利益約4200億円を見込み、全社として前年を上回る営業利益4300億円を予想する。
- ドンキ“衝撃の1万円台PC”、影の立役者は中国製チップだった
ドン・キホーテがプライベートブランドのPCとして発売した「MUGA ストイックPC」。本体価格で1万9800円という衝撃の価格を、なぜ実現できたのか。その裏には、実力を伴った中国製チップの存在があった。
- Intel、3Dメモリの生産拡大に向け設備投資を増加
Intelが、3D(3次元) NAND型フラッシュメモリや「3D XPoint」メモリの生産拡大に向け、設備投資を増加する。Intelの不揮発メモリソリューショングループは、最も規模が小さい事業部門でありながら、売上高では高い成長率を記録している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.