SiC素材を同時に40枚加工、放電スライス装置:専用の高周波電源を開発
三菱電機は、「SEMICON Japan 2017」で、SiC(炭化ケイ素)インゴッドをウエハースライス加工するためのマルチワイヤー放電スライス加工機を紹介した。
三菱電機は、「SEMICON Japan 2017」(2017年12月13〜15日、東京ビッグサイト)で、SiC(炭化ケイ素)インゴッドをウエハースライス加工するためのマルチワイヤー放電スライス加工機を紹介した。2018年春にも製品化の予定である。
SiCのスライス加工例と、加工に用いたマルチワイヤー放電スライス加工機のイメージ
同社は、部品加工から極めて高い精度が要求される金型加工まで、さまざまなニーズに対応するワイヤー放電加工機を用意している。今回は、これらの技術をベースに、SiCのスライス加工に適した専用の高周波電源を開発し搭載した。GaN(窒化ガリウム)素材への対応も可能である。
新製品は、直径0.1mmの細線ワイヤー電極を用いて、高硬度のSiCインゴッドを最大40カ所まで同時にスライス加工することが可能である。各ワイヤー電極への給電部はそれぞれ電気的に独立した構造となっており、同時に均一なエネルギーで加工することができるという。
4インチの単結晶SiCをスライスする場合、その加工時間は約10時間。加工による素材ロスは180μmと少なく、従来の接触式加工に比べると収量が増える。ワイヤーコストも安価で、排液処理なども不要だという。
- 日本企業にとって「中国は脅威ではなくチャンス」
SEMI Chinaのプレジデントを務めるLung Chu氏は、2017年12月13〜15日に開催された「SEMICON Japan 2017」の基調講演で、中国の半導体市場について講演。中国は、まだ「脅威」ではなく、むしろ大きなビジネスチャンスだと強調した。
- 水素の炎を可視化、漏れを検知、流量を計測
パナソニックは、「SEMICON Japan 2017」の特別展「WORLD OF IOT」で、水素エネルギー社会の「安全と安心」を支える水素デバイスソリューションとして、開発中の3製品を紹介した。
- 遠隔操作も可能なハンドラーで開発評価を自動化
アドバンテストは「SEMICON Japan 2017」で、開発評価のためにデバイスをテストソケットに搬送するハンドラー「M4171」を展示した。これまで1個ずつ手でテストソケットに移す作業や、温度切り替えなどを自動化できるようになる。
- ミニマルファブ構想、本格実用化に動き出す
ミニマルファブ推進機構などは、「SEMICON Japan 2017」で、ミニマルファブ向け製造装置の事業化を視野に入れたデモ展示を行った。
- SiCインゴットのスライス加工、完全自動化へ
ディスコは、「SEMICON Japan 2017」で、KABRAプロセスによるSiCインゴッドスライス工程を全自動化した装置などを実機展示した。
- 熱圧着プロセスを10分の1に短縮、新しい実装技術
日立化成は「SEMICON Japan 2017」(2017年12月13〜15日、東京ビッグサイト)で、TCB(Thermal Compression Bonding:熱圧着)プロセスにかかる時間を最大10分の1に短縮する実装技術を提案した。
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