Si(シリコン)ウエハー上に光デバイスを作製する技術は、Siウエハーと、III-V族の薄膜層を接合した「接合テンプレート」を開発。発光デバイス、集光デバイス、偏光デバイスなどさまざまな光学デバイスを作製できるようにすることを目指す。NTTの説明員は、「Siウエハーを利用する最大のメリットは、ウエハーを大口径化できることだ。大口径化できれば、ウエハー上に作成できる光デバイスも増え、コスト的なメリットを生み出せる」と語る。NTTの目標は200mm、300mmウエハーだが、実際に実現するのは「まだまだ時間がかかるというのが正直なところ」(説明員)だという。「現時点では、4インチ(100mm)、6インチ(150mm)のSiウエハーまでは問題ない。だがそれ以上になると、面積の大きさに起因する、光デバイスのばらつきが顕著になってくる」(同氏)
NTTとオーストリアのArs Electronica Futurelab(アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ、以下、Ars Electronics)は、複数のドローンを使ったデモを披露した。両社は2016年から、「ICTとアートの融合」をテーマに、新しいユーザー体験を提供すべく共同研究を行っていて、複数のプロジェクトを進めている。
NTTは、AI(人工知能)や音声認識、機器連携、メディア処理技術などを提供している。今回のデモでは、ディスプレイ付きドローンと、自律走行するLEDディスプレイを複数用いて、それぞれを連携させ、音楽に合わせて動かす様子を披露した。Ars Electronicsは「いくつものドローンを、集合体としてどうデザインするか」が、新しいユーザー体験を生み出す鍵になると語る。現在、韓国で開催中のピョンチャン冬季五輪の開会式では、Intelが、1200機以上のドローンを群集飛行させ、文字やマークを描く演出を行った。
NTTとArs Electronicaは、ディスプレイ付きドローンを群集飛行させることで、競技場に視認性の高いサイネージを作ったり、混雑状況や災害情報をドローン同士で共有させ、各ドローンで人々を誘導、避難させたりといったアプリケーションを考えているという。
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