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» 2018年03月02日 10時30分 公開

IoTでようやくWi-Fiの出番、シリコンラボの専用モジュールembedded world 2018(2/2 ページ)

[村尾麻悠子,EE Times Japan]
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Wi-Fiが適したIoTのユースケースがようやく出てきた

 Cooley氏は、Wi-Fiが適するIoTのユースケースがようやく出てきたと強調する。

 ただし、現在市場に普及しているWi-Fiモジュールは、必ずしもIoTに適しているわけではないと、同氏は述べる。「Wi-Fiモジュールは、より小型化する方向に進んでいるが、IoT向けとしてはそれだけでは足りない。われわれは、既存のWi-Fiモジュールには4つの要素が不十分であると考えた。セキュリティ、信頼性、消費電力、サイズだ」(Cooley氏)

 特にセキュリティでは、Wi-Fiトランシーバーで動作するファームウェアの真正性を確認する「Secure Boot」機能と、ホストプロセッサとWi-Fiトランシーバーのシリアルリンクを暗号化する「Secure Link」機能、デバッグポートへの不正なアクセスを防止する「Secure Debug」機能を搭載することで、安全性を強化した。

セキュリティでは、「Secure Boot」「Secure Link」「Secure Link」の機能を搭載した 出典:Silicon Labs(クリックで拡大)

 Silicon Labsの既存の無線モジュールやマイコンファミリー「Gecko」に使われている低消費電力

技術を最適化することで、低消費電力を実現した。Cooley氏は「他社品と比較すると、最大で約半分の消費電力となっている」と述べる。

Wi-Fiトランシーバー「WF200」と他社品の消費電力を比較するデモ。左側のグラフと数字がWF200である。低データレートで通信(下り)したときの消費電力(左)、高いデータレートで通信(下り)したときの消費電力(中央)、高いデータレートで通信(上り)したときの消費電力(右)を比べた(クリックで拡大)

 WF200とWFM200は現在、特定の顧客向けにサンプルを出荷中で、量産出荷は2018年第4四半期の予定だ。

淘汰ではなく、“共存”へ

 IoT向けの通信規格には、BLEやZigBee、Threadなどの他、SIGFOXなどのLPWA(Low Power Wide Area)ネットワークも存在する。Cooley氏は、「Wi-Fiも含め、IoT向けではたくさんの無線規格が共存していくと考えている。有線の世界では、USBやEthernetが主流でありつつ、多くの規格が存在しているが、それと同様だ。主流となるものが出てくるとは思うが、どれかがどれかを淘汰していくわけではない。例えばBluetoothが使われなくなるということは、ないだろう。Wi-FiがLTEや5G(第5世代移動通信)を淘汰することもないだろう。ユースケースに合わせて共存する状態になると、無線技術の専門家としては思う」との見解を述べた。

 「IoT向け無線市場で競争の激化があるとすれば、それは物理層ではなくアプリケーション層になるのではないか。ハードウェアではなく、ソフトウェアの競争だ。アプリケーション層は、多数の規格が混在する状態にはならないだろう」(Cooley氏)

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