電池電圧1000Vまで測定できるテスター、日置が発売:高電圧化するバッテリーに対応(2/2 ページ)
日置電機は「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア)」(2018年4月18〜20日、幕張メッセ)の「電源システム展」に出展。BT3564は展示していなかったが、“熱の流れ”が見える熱流ロガー「LR8416」などを展示した。熱の動く方向などが見えるので、例えば半導体IC自体が発熱したのか、それともIC周辺から熱を受け取ったために温度が上昇したのか、といったことが分かるようになるという(関連記事:「“熱流”を手軽に計測できるロガー――日置電機」)。
「LR8416」を使ったデモ。熱電対付き熱流センサーに指を置いて熱を加えると、ロガーのディスプレイが反応していることが分かる。熱流センサーを裏返して指を置くと、波形が+の方向(上の方向)に変化する(クリックで拡大)
【訂正:2018年5月8日午後5時 上記図版のキャプションで、「熱電対付き熱流センサー」を「熱電対付き電流センサー」としておりました。お詫びして訂正いたします。】
バッテリーセル電圧ジェネレーター「SS7081」も展示した。BMS(バッテリーマネジメントシステム)モジュールが正常に動作しているかを測定するもので、各チャンネルでバッテリーセルを模擬し、わざと出力を下げることでBMSモジュールの動作を確認できる。
「SS7081」を使ってBMSモジュールの測定を行う(クリックで拡大)
パワーアナライザ「PW3390」では、インバーターの1次側と2次側の電流および電圧を同時測定するデモを行った。PW3390は200kHzの測定帯域を備え、電力基本確度はリーディング誤差±0.04%、フルスケール誤差±0.05%を実現している。EVやPHEV用インバーター、モーター解析や、高調波解析に適しているという。
「PW3390」のデモの様子(クリックで拡大)
この他、ケーブルの被覆の上から電圧を測定できる、AC非接触電圧プローブ「SP3000」のデモなどを展示した。
「SP3000」(赤枠内)のデモ。モーターを駆動している。電流ではなく、電圧を被覆の上から測定できるのがポイントだ(クリックで拡大)
- オシロとロガーのいいとこ取り計測器が手軽に進化
横河メータ&インスツルメンツは2017年6月13日、オシロスコープとデータレコーダー(データロガー)の長所を併せ持つ計測器、スコープコーダ「DL350」を発売した。従来のスコープコーダから機能を絞り、可搬性を高め、フィールドでの試験、測定用途に対応できる計測器となっている。
- 独特の形状が生んだ高確度測定、日置の電流センサー
日置電機は、貫通型電流センサーの最新製品「CT6904」を発表した。±0.027%の確度と、DC〜4MHzの広い測定帯域を実現している。
- 5分で設定、測定値の遠隔モニタリングシステム
日置電機の「GENNECT Remote Basic(ジェネクト・リモート・ベーシック)」は、計測器の測定値を、遠隔地からクラウド経由でモニタリングできるサービスだ。「現場まで行かずとも測定値を確認したい」というニーズは強いものの、実際にそのようなシステムを構築するのは難しい。GENNECT Remote Basicは、その障壁を取り除く鍵となるかもしれない。
- EMI試験のステップ掃引が100時間から1分に
ローデ・シュワルツ・ジャパンは「TECHNO-FRONTIER 2018(テクノフロンティア2018)」で、「タイムドメイン・スキャン機能」を標準搭載したEMIテストレシーバー「R&S ESW」を展示した。同機能により、EMI試験で時間がかかるプロセスであるステップ掃引を、大幅に短縮できる。
- HEV用SiCインバーター、体積は「世界最小」
三菱電機は、体積が5リットルと小さいHEV用「SiC(炭化ケイ素)インバーター」を開発した。
- 高出力パワー密度のSiCインバーター、米大学が開発
米大学が、出力パワー密度が12.1kW/LのSiC(炭化ケイ素)インバーターを開発した。全て市販の部品を使って実現している。そのため、専用の部品を開発すれば、出力パワー密度がさらに向上する可能性もある。
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