HEV用SiCインバーター、体積は「世界最小」 : フルSiCパワー半導体モジュール
三菱電機は、体積が5リットルと小さいHEV用「SiC(炭化ケイ素)インバーター」を開発した。
三菱電機は2017年3月、HEV用の「小型SiC(炭化ケイ素)インバーター」を開発したと発表した。体積は5リットル(L)と小さく、2モーター方式HEVに対応する同等製品と比べて「世界最小」と主張する。
開発したHEV用小型SiCインバーターの外観
SiCインバーターは、フルSiCパワー半導体モジュールを採用することで電力損失を低減した。しかも、パワー半導体はモジュールと冷却器をはんだで接続する構造としたことで、高い放熱特性を実現している。
開発品の体積は5Lと小さく、電力密度は業界最高レベルの86kVA/Lを達成した。これにより、HEVの車室内空間を広げることが可能になるとともに、インバーターの設置場所についても、その自由度が高まる。燃費の向上にもつながるとみている。
今後は量産化に向けた開発を行い、ストロングハイブリッド車で用いられる2モーター方式のHEVに向けて、2021年度以降の事業化を目指している。
三菱電機がSiC-SBDを発売、ディスクリート品は初
三菱電機は、SiC(炭化ケイ素)を用いたパワー半導体の新製品「SiC-SBD」を2017年3月1日に発売した。同社はこれまでSiC-SBDやSiC-MOSFETを搭載したパワー半導体モジュールを2010年から製品化してきたが、ディスクリート品の提供は初となる。
三菱電機、SiC-MOSFET搭載の新型IPM
三菱電機は、インバーター駆動用パワー半導体モジュールの新製品として、新開発のSiC(炭化ケイ素)-MOSFETを搭載したインバーター駆動用パワー半導体モジュール「超小型フルSiC DIPIPM」(PSF15S92F6)を発売した。
フルSiCパワーモジュール、三菱電機が拡充
三菱電機は、「テクノフロンティア 2016」で、SiC(炭化ケイ素)パワーモジュール製品について、主な用途別に最新のフルSiC IPM(Intelligent Power Module)/PFC(Power Factor Module)などを紹介した。
2018年に誤差数センチの車用測位チップ実現へ
u-blox(ユーブロックス)は2016年9月30日、三菱電機と共同で、測位誤差数センチを実現する準天頂衛星システムによる「センチメータ級測位補強サービス」対応受信チップを開発すると発表した。2018年に自動車向け製品として実用化する。
中国ではEVと家電向けパワエレを強化、三菱電機
三菱電機の中国法人は、中国 上海で開催されているパワーエレクトロニクスの展示会「PCIM Asia 2016」(2016年6月28〜30日)に出展し、鉄道車両や産業用途、電気自動車(EV)向けのIPM(Intelligent Power Module)やIGBTなどを展示した。
組み込み機器側に学習機能を搭載、高精度に推論
三菱電機は、組み込み機器に実装できる「ディープラーニングの高速学習アルゴリズム」を開発した。「コンパクトな人工知能」と組み合わせることで、車載機器や産業用ロボット側に学習機能を搭載することができ、より高精度の推論を行うことが可能となる。
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