今回は、imecのシリコンフォトニクス・プラットフォームを解説する。このプラットフォームは、200mm(8インチ)あるいは300mm(12インチ)のシリコンウエハーに、ありとあらゆる光部品を作り込もうとするものだ。
半導体デバイス技術に関する国際会議「IEDM」では、カンファレンスの前々日に「チュートリアル(Tutorial)」と呼ぶ技術セミナーを開催している。2017年12月に開催されたIEDMでは、6件のチュートリアルが開催された。
その中から、シリコンフォトニクスに関する講座「Silicon Photonics for Next-Generation Optical Interconnects(次世代光接続に向けたシリコンフォトニクス)」が興味深かったので、その概要をシリーズでお届けしている。講演者は、ベルギーの研究開発機関imecのJoris Van Campenhout氏である。
なお講演の内容だけでは説明が不十分なところがあるので、本シリーズでは読者の理解を助けるために、講演の内容を適宜、補足している。あらかじめご了承されたい。
前回は、実装技術と光送受信モジュール技術のロードマップを紹介した。今回はimecが研究しているシリコンフォトニクス・プラットフォームの姿を解説する。
imecが研究を進めているプラットフォームは直径が200mm(8インチ)あるいは300mm(12インチ)のシリコンウエハーに、ありとあらゆる光部品を作り込もうとするものだ。具体的には、低損失のシリコン光導波路、シリコン光ファイバー結合器、シリコン波長分割多重(WDM)フィルター、56Gbpsのシリコンリング型変調器、56Gbpsのゲルマニウムシリコン(GeSi)電界吸収型変調器、56Gbpsのシリコンマッハツェンダー型変調器、56Gbpsのゲルマニウム(あるいはシリコン)光検出器、などである。
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