テレダイン・レクロイ・ジャパンが発表したオシロスコープ「WavePro HD」は、12ビット分解能、周波数帯域が最大8GHzでサンプリング速度が最大20Gサンプル/秒を実現している。しかも、最大5Gポイントのロングメモリを搭載した。
テレダイン・レクロイ・ジャパンは2018年5月15日、分解能が12ビットで最大8GHzの周波数帯域と最大20Gサンプル/秒のサンプリング速度を実現するとともに、最大5Gポイントのロングメモリを搭載したオシロスコープ「WavePro HD」を発表した。
同社は、高分解能オシロスコープの開発で先行してきた。2011年に12ビット分解能の製品を発表。その後も12ビット機で周波数帯域を1GHzに拡張した製品や8チャネル対応製品を業界に先駆けて開発し、市場に投入してきた。
WavePro HDは、周波数帯域が8GHz、6GHz、4GHzおよび、2.5GHzの4種類があり、それぞれにMS(ミックスドシグナル)付きを用意。合計で8モデルをそろえている。12ビット機で8GHzの周波数帯に対応するため、チップセットを新たに開発した。低ノイズの入力増幅器と20Gサンプル/秒の12ビットA-Dコンバーターである。独自開発したこのチップセットとHD4096高精細技術を統合することで、8GHz帯域まで高い分解能と極めて低いノイズレベルを達成したという。
内蔵している高速FPGAのメモリマネジメント機能によって、これまで制限があったメモリの上限を取り除き、最大5Gポイントのロングメモリを可能とした。しかも、サンプリング速度が最大20Gサンプル/秒において、最長250ミリ秒の信号補足が可能である。この場合でも、常に分解能は12ビットを実現している。
WavePro HDは、画面サイズが15.6型と大きく、1900×1080ピクセルの静電容量式タッチスクリーンとOne Touch MAUIユーザーインタフェースを備えている。直観的な操作により、メモリに取り込んだ信号の中から観測したい波形部分を簡単に見つけることができ、解析作業も容易に行えるという。
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