村田製作所は海外拠点への投資を進めている。同社は2018年8月20日、フィンランドのMEMSセンサー生産子会社で新生産棟の建設を行うと発表。また、同月8日には中国のリチウムイオン電池生産子会社では新棟が完成し、竣工式を挙行した。
村田製作所は海外拠点への投資を進めている。同社は2018年8月20日、フィンランドのMEMSセンサー生産子会社で新生産棟の建設を行うと発表。また、同月8日には中国のリチウムイオン電池生産子会社では新棟が完成し、竣工式を挙行した。これら投資の合計額は建物のみで約210億円に上る。
フィンランドのMEMSセンサー生産子会社であるMurata Electronics Oyは、自動車や医療、産業市場向けに3D MEMS技術を用いた加速度、ジャイロ、傾斜角センサーなどを提供する。1991年に設立されたVTI Technologiesが前身となり、2012年1月に村田製作所が1億9500万ユーロで買収。現在では、同社グループで海外唯一のMEMSセンサー製造拠点となる。
Murata Electronics Oyは、これまで駐車場として利用していた土地を活用し、地上5階建て、延床面積が約1万6000m2の新生産棟を建設する。MEMSセンサーの生産能力拡大を目的とし、総投資額は50億円(建物のみ)。2018年8月に着工し、2019年末の完成を目指す。また、現地で新たに150人から200人程度の雇用創出を見込んでいる。
同社は「新生産棟の建設によりMEMSセンサーの増産体制を整え、需要が高まっている車載分野、産業分野、ヘルスケア分野などでのジャイロセンサー、加速度センサー、コンボセンサーの旺盛な需要に応える」としている。
また、中国のリチウムイオン電池生産子会社となる村田新能源(無錫)有限公司では新棟が完成した。モバイル用途向けバッテリーの需要増加に対応するための設備投資として、約160億円(建物のみ)を投じている。
村田新能源(無錫)有限公司は、村田製作所がソニーの電池事業を約175億円で取得した2017年9月に設立され、村田製作所グループではリチウムイオンセルパック、モジュールの製造を担う。
4棟目となる新工場棟は2017年8月より着工。鉄骨・鉄筋コンクリート造の地上5階建てで、延床面積は8万8178m2。この新棟により「さらなる需要拡大へ対応できる体制を構築」(同社)するとしている。
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