シャープは「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、千葉市・幕張メッセ)で、医療向けとして活用できる8Kディスプレイや、IoT(モノのインターネット)機器向けのモジュールなどを展示した。
シャープは「CEATEC JAPAN 2018」(2018年10月16〜19日、千葉市・幕張メッセ)で、医療向けとして活用できる8Kディスプレイや、IoT(モノのインターネット)機器向けのモジュールなどを展示した。
医療向けとして展示したのは70型の8Kディスプレイ。従来、8K画像を伝送しようとすると、どうしても画像の劣化と遅延が発生してしまったが、CEATECのデモでは、劣化も遅延もなく伝送する様子を示してみせた。具体的には、8K内視鏡でパプリカの内部を撮影し、その画像をエンコーダーで圧縮して伝送、デコーダーで復調して8Kディスプレイに表示していた。内視鏡はカイロス製、エンコーダー/デコーダーは住友電工製を使用した。
カイロスによれば、現在の内視鏡の解像度は2Kが主流だという。16倍の解像度が得られる8Kへの移行は、これから始まっていくとみている。同社によると、2Kでは見えなかった、径が1〜9μmの縫合糸も見えるようになるという。
シャープは、8Kディスプレイのターゲット分野として医療、教育、パブリックビューイングの3つを挙げている。シャープの担当者は「8Kディスプレイを医療向けに展開する取り組みとして、パートナーとともに、ディスプレイを中核としたソリューションとして提供したい」と語った。
シャープはここ5年ほど、”家電のAI(人工知能)化とIoT化”をより簡単に実現するための取り組みを進めてきた。それが、「AIoTプラットフォーム」だ。家電に音声認識機能やデータセンシング機能を搭載する“AI化”と、家電をクラウドに接続する“IoT化”を実現するためのプラットフォームである。
シャープは、AIoTプラットフォームを自社製品だけでなく、スマートホーム向けの機器メーカーといった外部への販売を強化する方針を打ち立てている。CEATECでは、その一環として、家電をクラウドにつなぐための「AIoTモジュール」を展示した。Wi-Fi通信モジュールを搭載したもので、これを家電に組み込むことで家電を簡単にクラウドに接続できるようになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.