半導体/電子部品のディストリビューターであるMouser Electronics(以下、Mouser)が順調に売上高を拡大している。2016年に10億米ドル、2017年には13億米ドルを達成し、2018年には19億米ドルを達成する見込みだ。
半導体/電子部品のディストリビューターであるMouser Electronics(以下、Mouser)が順調に売上高を拡大している。2016年に10億米ドル、2017年には13億米ドルを達成し、2018年には19億米ドルを達成する見込みだ。
これは日本(マウザー・ジャパン)でも同じ傾向である。Mouser Electronicsの本社副社長で日本総責任者を務める勝田治氏によれば、マウザー・ジャパンの売上高は、2017年および2018年と2年連続で前年比1.5倍ほど増加しているという。
勝田氏は成長の要因の一つとして、顧客数の伸びを挙げる。勝田氏は、「当社は顧客数を重要視している。マウザー・ジャパンの顧客数は、2017年は前年比54%増で、2018年は同37%増になる見込みだ」と述べる。特に、Analog Devicesが旧Liear Technologyを買収したことで、旧Liear Technologyの製品も扱えるようになったことが大きい。さらに、Micron Technologyの正規代理店として活動できるようになるなど、「大手のサプライヤーを獲得できていることが、売り上げの拡大に直結している」(勝田氏)とする。
「電子部品が不足する中、顧客数が増え、カスタマーベースで拡大しているから売り上げが増えたと分析している。エレクロニクス/半導体市場の景気が少し低迷しても、顧客数が多いので、他社のディストリビューターに比べると落ち込み具合は小さくて済むとみている」(同氏)
マーケティング活動も強化し、2018年だけで250種類のeメールを作成し、65万通を配信。トレンドに沿った最新の商材をカバーするよう心掛けたという。さらに、自動車業界への本格的な参入を狙い、2018年9月に開催された「名古屋オートモーティブワールド」にも出展した。自動車業界では、EC(Electronic Commerce)ビジネスに対する抵抗があるが、国外の自動車業界ではECの活用も一般的になっていると訴求したという。
2018年5月には、CADを手掛けるQuadceptと連携を発表した。同社の電子CADソフト「Quadcept」と、Mouserが保有する部品データベースを連携することで、部品選定および調達の時間を短縮できるとする。
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