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HDD大手Seagateの2019年1〜3月業績は2桁減収、利益は半分に福田昭のストレージ通信(145)(1/2 ページ)

前回から、ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Western Digital(WD)と米Seagate Technologyの四半期業績をご説明している。前回はWDの四半期業績を説明した。今回はSeagateの四半期業績を紹介する。

» 2019年05月16日 09時30分 公開
[福田昭EE Times Japan]

粗利益率と売上高営業利益率が3四半期連続で低下

 ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Western Digital(以下、WD)と米Seagate Technology(以下、Seagate)が、四半期の業績を相次いで公表した。発表日(現地時間)はWDが2019年4月29日、Seagateが4月30日である。そこで前回と今回は、半導体メモリ技術の動向を解説するシリーズ連載を休載し、WDとSeagateの四半期業績をご説明している。前回はWDの四半期業績をご説明した。今回はSeagateの四半期業績をご紹介する。

 Seagateの会計期間もWDと同様に7月から始まり、6月を決算月とする。4月30日にSeagateが発表したのは2019年1〜3月の四半期業績で、会計年度では「2019会計年度第3四半期」となる。

 2019会計年度第3四半期(2019年1月〜3月期)の売上高は23億1300万米ドルである。前年同期比17.5%減、前四半期比14.8%減といずれも2桁のマイナスとなった。2019年1〜3月期の営業利益(GAAPベース)は2億3600万米ドルである。前年同期比46.5%減、前四半期比43.3%減といずれも半分近くにまで減少した。2019年1〜3月期の純利益(GAAPベース)は1億9500万米ドルである。前年同期比48.8%減、前四半期比49.2%減と営業利益と同様、いずれも半分近くに減っている。

 2019会計年度第3四半期の粗利益率(GAAPベース)は26%で、前四半期の29.2%からは3.2ポイント低下した。3四半期連続で前の四半期から下がっている。売上高営業利益率(営業利益/売上高、GAAPベース)は10.2%で、前四半期の15.3%から5.1ポイントと大きく低下した。こちらも3四半期連続で前の四半期から下がり続けている。

2019会計年度第3四半期(2019年1〜3月期)の業績ハイライト (クリックで拡大)出典:Seagate Technology

SeagateがHDDのトップベンダーを前四半期に続いて維持

 Seagateの製品別売り上げは、「HDD製品」と「その他(エンタープライズシステムやフラッシュメモリ応用品など)の製品」に分けられる。売り上げのほとんどを占めるのは、HDD製品である。

 「HDD製品」の売り上げは、前年同期比17.9%減、前四半期比14.7%減の21億2400万米ドル、「その他の製品」の売り上げは、前年同期比12.9%減、前四半期比16%減の1億8900万米ドルとなった。いずれも2桁減である。前四半期は好調だった「その他の製品」も2桁のマイナスに落ち込んだ。

 なおWDの2019年1〜3月期におけるHDD製品の売り上げは20億6400万米ドルだったので、前の四半期に続いて今期もSeagateがHDDのトップベンダー(金額ベース)になった。

四半期業績の推移(2017会計年度第3四半期〜2019会計年度第3四半期(クリックで拡大)出典:Seagate Technology
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