亥子氏によれば、車載用保護素子では、主に2つのアプリケーションで成長が期待できるという。一つは、Littelfuseが高いシェアを持つ小型のDCモーターの保護素子だ。パワーウィンドウやパワーシート、エアコンの送風口など、モーターで動く箇所が増えていて、モーターの需要の高まりとともに保護素子の数も増加する見込みである。
もう一つがIVI(In-Vehicle Infotainment:車載インフォテインメント)である。さまざまな機器がつながることでワイヤハーネスの数が増え、その保護に使われるPTCやヒューズのニーズが高まるとみている。
亥子氏は、保護素子に対する要件について「安全性と信頼性がまず先にくる。そして小型化、低価格化が続く」と述べる。「こうした進化は、材料の開発、製品の設計、そして一定の品質で大量に生産できる製造技術によって実現される。特に保護素子は、ある程度規格で決まっている仕様も多いので、差異化を図りにくい。どれだけ多くの製品をそろえ、どれだけ一定の品質で大量生産できるかということが、勝負どころになる」(同氏)
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