リオンは、原液のまま高粘度試料の微粒子を測定できる「液中微粒子測定システム」を開発し、2019年10月より販売を始めた。
リオンは2019年9月、原液のまま高粘度試料の微粒子を測定できる「液中微粒子測定システム」を開発し、2019年10月より販売を始めた。
半導体デバイスの製造ラインでは、高粘度KrFや厚膜レジスト、ワニス、ポリイミドといった高粘度溶剤が用いられるようになった。ところが、従来の液中微粒子測定システムでは、測定できる試料の粘度に限界があり、希釈して測定するケースも出てきた。このため、作業効率が低下したり、試料に不純物が混入したり、試料が状態変化したりするなど、課題もあった。
今回開発した高粘度試料用の液中微粒子測定システムは、試料を希釈せずに原液のまま測定することを可能にした。測定システムは、高粘度用加圧サンプラー「KZ-30U」、高粘度用に改良されたパーティクルセンサー「KS-42C(改)」、高粘度試料用シリンジサンプラー「HV-1」および、コントローラ「KE-40B1」などで構成される。
HV-1は、粘度が5パスカル秒の試料まで測定することができる。このため、高粘度KrFや厚膜レジスト、ワニス、ポリイミドを原液のまま測定できることが可能である。さらに、耐圧は0.3MPaで、加圧サンプラーの上限である0.2MPaにも対応する。HV-1の価格(税別)は280万円である。
高粘度試料に対応するパーティクルセンサーとしては、高粘度向けに改良したKS-42C(改)やXP-65などを用意している。これらの最大吸引可能粘度加圧は5パスカル秒である。定格流量は毎分3mL。最小可測粒径はKS-42C(改)が0.5μm、XP-65は0.2μmとなっている。
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