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世界初、「完全固体型」色素増感太陽電池を発売へカラフル、半透明化も実現(2/2 ページ)

» 2020年02月04日 10時30分 公開
[永山準EE Times Japan]
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リモコンやセンサーなど、搭載製品を展示

 今回、リコーが発表したのは52×84mmの「DSSC5284」、28×32mmの「DSSC2832」、17×19mmの「DSSC1719」のサイズが異なる3種類。発売時期はDSSC5284が2020年2月下旬、DSSC2832が同年4月下旬、DSSC1719が同年3月下旬を予定している。DSSC5284については一部顧客向けに先行販売しており、大成とデザインオフィスラインが販売中のバッテリー搭載型デスク「LOOPLINE T1」に採用されている。

ブースではバッテリー搭載型デスク「LOOPLINE T1」上で、展示を行っていた。LOOPLINE T1の引き出し内にはモバイルバッテリーが入っており、DSSC5284からの電力を蓄電していた(クリックで拡大)

 最大出力は、室内でやや暗い照明の場合(白色LEDで明るさが200ルクスの設定)でDSSC5284が230μW、DSSC2832が40μW、DSSC2832が11μW。説明担当者は、「室内のリモコンや、連続、または間欠的な測定を行うセンサーなど、用途に応じて適したものを選択できる」としている。ブースでは実際にLOOPLINE T1のほか、DSSC2832を搭載したプロジェクター用リモコン、DSSC2832を用いた環境センサーなどの製品が参考出品されていた。

左=DSSC2832を搭載したプロジェクター用リモコン/右=DSSC2832を用いた環境センサー(クリックで拡大)

 また、色素の変更によってモジュールの色を変えられるほか、半透明なモジュールも実現できるといい、高いデザイン性をもった製品への展開も狙っている。

左=様々な色のモジュール/右=カラフルかつ半透明化も可能だ(クリックで拡大)

 リコーはPETを用いることで軽量かつフレキシブルとなるうえ、半屋外でも利用可能な広い照度領域における高変換効率を持つ「フレキシブル環境発電デバイス」についても開発を進めており、屋内/半屋外用ワイヤレスセンサーノードの自立電源向けに展開していく方針という。

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