日本政府は2020年4月7日、COID-19を巡る緊急事態宣言時に事業継続が求められる事業者の対象として、半導体工場を追加指定した。これはSEMIジャパンが、政府に対し、宣言時でも半導体/製造装置/材料の製造に関して事業継続できるよう働きかけを求めていたものだという。SEMIジャパンは「サプライチェーンに与えるリスクを少しでも緩和する一助になったと考えている」としている。
SEMIジャパンではこのほかにも、「外務省の海外渡航中止勧告【レベル3】に関する共同嘆願書」や「半導体およびフラットパネル産業とそのサプライチェーンにおける生産活動継続に関する嘆願書」の提出などを行っている。
SEMIジャパンのCOID-19の影響に関する取り組みは、こちらのサイトで紹介している。
村田製作所は2020年4月5日、同社子会社の福井村田製作所の拠点で、COVID-19に感染した従業員が1人確認されたと発表した。同社は、同月5〜7日の期間、同拠点の操業を停止し、従業員約5500人を自宅待機とした。この拠点では主にMLCC(積層セラミックコンデンサー)を生産しているが、同社は「在庫は十分あり、顧客の納期への影響はない」としている。
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また、2020年4月14日には、同社子会社の出雲村田製作所の出雲市内の工場で勤務する従業員1人がCOVID-19に感染したことを確認したと発表した。同社は、同月14〜16日までの間出雲村田製作所(イワミ工場を除く)の操業を停し、「速やかに当該従業員および接触した従業員が勤務していた建物および利用していた関連施設の消毒などを行う」としている。
同社およびグループ会社では、下記の感染予防策を実施している(2020年4月14日発表時点)
ソニーは2020年4月2日、COVID-19 によって影響を受けている人々を支援するため総額1億米ドルの支援ファンド「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を立ち上げると発表した。基金を通じて「医療関連」「教育」「クリエイティブコミュニティ」の3領域に対する支援を行っていくという。
具体的には、まず「医療関連」の支援として、COVID-19の治療に従事している医療関係者や感染症対策関係者へ、1000万米ドルを国連財団とスイス慈善基金会がサポートするWHO(世界保健機構)のCOVID-19 Solidarity Response Fund(COVID-19連帯対応基金)、国境なき医師団(MSF)、国際連合児童基金(UNICEF)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に対して寄付。さらに、社外のパートナーとの提携によるCOVID-19の感染拡大防止や治療につながる支援活動も検討するとしている。
「教育」の領域では、外出制限や学校の休校などで子供の学習機会に制限が生じている現状に対し、ソニーのテクノロジーを使った教育支援を検討し、教育関係者とも協力の上で実施する。
そして、音楽、映画、ゲーム、アニメなどの「クリエイティブコミュニティ」の領域では、コンサートの中止や映画、テレビ番組の制作の中断などにより大きな影響を受けている、クリエイターやアーティスト、エンタテインメント業界を支える職種の人々に対し、エンタテインメント事業各社と協調して、支援を進めていくという。
同社はさらに、2020年4月16日、エムスリーと新型コロナウイルス感染症対策で協業することも発表した。
ここでの費用は新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金から拠出。医療の最前線の安全を向上させることに主眼を置き、下記3点を実施していくという。
また、ソニーは2020年3月27日、COVID-19の事業への影響についても発表している。
ルネサス エレクトロニクスは、2020年3月26日、COVID-19による、同社グループの生産拠点への影響を発表した。マレーシアの3拠点、中国の2拠点で生産を一時停止したが、同日時点で中国では通常稼働に回復、マレーシアでは限定的に生産を行っているという。
なお、同社が2020年2月12日に公表した2020年12月期第1四半期業績予想については、「上記マレーシア拠点での生産停止の影響が追加的に見込まれるものの、現時点において修正の予定はない」としている。
具体的には、マレーシア政府が発令した活動制限令によって2020年3月18日にマレーシアの同社グループ「Renesas Semiconductor(Malaysia)」「Renesas Semiconductor KL」「Integrated Device Technology Malaysia」の3生産拠点で生産を一時停止したという。その後、Integrated Device Technology Malaysiaは同月19日から、Renesas Semiconductor(Malaysia)は同月21日から、Renesas Semiconductor KLは同月26日からそれぞれ一部生産を再開しており、同月26日時点、マレーシア政府からの要請に従って限定的な生産を行っている。
一方、中国では「Renesas Semiconductor(Beijing)」「Renesas Semiconductor(Suzhou)」の2生産拠点で生産を一時停止したが、同年2月10日から一部生産を再開、同年3月26日時点で、通常稼働による生産を行っているという。
また、同社は2020年4月8日、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に発令緊急事態宣言が発令されたことを受け、その対応について発表。「政府や自治体の指導に従うことを基本としているが、日本国内の本社や設計拠点を含む事業所については、本宣言に伴う閉鎖などの予定はない。これまで同様に在宅勤務などで対応する」としている。同社の国内の製造拠点は、緊急事態宣言に指定された7都府県には所在しておらず、現時点においては通常稼働しているという。また、国内に所在するディストリビューションセンターについても現時点(4月8日)においては通常稼働しているという。
同社HPでは、COVID-19の感染拡大防止および治療において、同社のセンサー信号コンディショナーZSC31014や、赤外線タイプの非接触型電子体温計ソリューションが活用されていることも紹介している。
ルネサス エレクトロニクスのCOVID-19への対応については同社のサイトで紹介されている。
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