村田製作所、175℃対応チップフェライトビーズ量産:エンジンECUなどのノイズ対策用
村田製作所は、175℃の高温環境で利用できる自動車向けチップフェライトビーズ「BLM18KN_EHシリーズ」を開発、量産を始めた。
村田製作所は2020年12月、175℃の高温環境で利用できる自動車向けチップフェライトビーズ「BLM18KN_EHシリーズ」を開発、量産を始めた。
BLM18KN_EHシリーズの外観
チップフェライトビーズは、電源ノイズ対策に用いられる部品。自動車はさまざまな制御が電子化され、高温となるエンジン部分にも、MCUなどを実装したECUが搭載されるようになった。このため、ノイズ対策部品も高温環境での動作保証が求められている。
BLM18KN_EHシリーズは、高温でも磁気特性を失わないフェライト材料や、長期間の使用でも高温劣化を抑制する独自の電極構成部材を採用した。これにより、−55〜175℃という幅広い使用温度範囲を実現している。
新製品は、インピーダンスが26Ω±25%で、150℃における定格電流が2600mA、直流抵抗が0.007Ω以下の「BLM18KN260EH1」や、インピーダンスが1000Ω±25%で、150℃における定格電流が490mA、直流抵抗が0.200Ω以下の「BLM18KN102EH1」など、10品種を用意している。
BLM18KN_EHシリーズは、エンジンECUやトランスミッション制御ユニット、ターボモーターなどにおける電源ノイズ対策部品として、自動車用途に提案していく。
- 小型で高効率のDC-DCコンバーターモジュール
村田製作所は、実装面積が小さく、電圧変換効率も高い薄型DC-DCコンバーターモジュール「UltraBK MYTNシリーズ」を発売した。
- 人の動きで発電、抗菌性能を発揮する繊維を開発
村田製作所と帝人フロンティアは、2020年6月4日、人が動く力を電気エネルギーに変換し抗菌性能を発揮する圧電繊維「PIECLEX(ピエクレックス)」を開発したと発表した。両社は、PIECLEXの研究開発および製造、販売を行うジョイントベンチャー「PIECLEX」を設立。抗菌以外の機能開発も進め、2025年度に売上高100億円を目指す。
- 村田製作所、セルラーLPWA網で作業環境を管理
村田製作所は、セルラーLPWA(Low Power Wide Area)網に対応した「作業者安全モニタリングシステム」を開発、2020年7月から販売を始める。
- 村田製作所、3D MEMS慣性力センサー製品を拡充
村田製作所は、3D MEMS慣性力センサー「SCCシリーズ」として、「SCC3100/SCC3200シリーズ(4軸)」と「SCC3300シリーズ(5軸)」を新たに追加した。自動車の横滑り防止装置(ESC)などの用途に向ける。
- 村田製作所、産業機器向け24V電池モジュール
村田製作所は、独自のリチウムイオン二次電池「FORTELION(フォルテリオン)」を採用した産業機器向け「FORTELION 24Vバッテリーモジュール」(LIPY041WWPCSY6)の量産を始めた。
- AIチップ「Edge TPU」搭載のAIモジュールを開発
村田製作所とGoogleは、Googleの組み込みAIチップ「Edge TPU」を実装したエッジデバイス向けAIモジュール「Coral Accelerator Module」を開発した。2020年6月以降に、Google Coralウェブサイトより購入することができる。
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