さて、ここからCOVID-19ワクチン接種の話に戻りたいと思います。
COVID-19ワクチン接種も、また、個人の自由意志で接種を決定することができます。そして、現在のところ、ワクチン接種の希望者は増加の傾向にあります。
しかし、今のうちに予言しますが、近い未来に、以下のようなことが(ほぼ確実に)発生します。
(1)今回の新型コロナワクチン接種では、確率的にほぼ間違いなく数百人のアナフィラキシー反応が出ます
(2)場合によって数人の死亡と、ワクチンとの関連を否定できないギランバレー症候群やその他の重篤な副反応症例が一定確率で発生します
(3)反ワクチン団体とどこかのマスコミが「やっぱりCOVID-19のワクチンは危険だ」と大騒ぎを始めます
この(1)〜(3)までが、これまでのワクチン接種を見る限りの、某ハンバーガー店の「ハッピーセット」のような定番メニューであって、確定的な未来です。
ここからは、さらに悪い未来(ワーストケース)のお話をしましょう。
(4)その後、COVID-19ワクチン接種の辞退者が大量に発生し、COVID-19の「国民皆接種」による集団感染戦略が頓挫する
(5)これによって、COVID-19の感染者拡大の抑え込みに失敗し、今後も医療崩壊と経済危機を招く、非常事態宣言の発令が、日常化(例:半年毎のイベント化)していく
さて、このワーストケースが、意外に簡単に作れてしまうことを、前回の前半で試みたシミュレーションを使って、示してみたいと思います。
一言で言えば、現時点の「ワクチン接種希望者78%」が、そっくりそのままワクチンを接種したとしても、完全にセーフと言える状況にはならないということです。
もし、ワクチン接種辞退者が、数パーセント増えれば、上記のワーストケースの世界が出現する可能性があります*)。
*)ちなみに、国民の6割程度のワクチン接種で、集団感染戦略としては成功する、という見解もあります。(後で出てきますが、行動変容の内容で、この値はガラっと変わります)(江端)
さて、もう一度繰り返します。
100%効果が得られて、副反応が0%の、安全なワクチン ―― そんなワクチンは存在しません。
ただし ――
以下のデータを見る限りにおいて、現時点においては、COVID-19のワクチンは、「ほぼ100%効果が得られて、副反応がほぼ0%の、ほぼ安全なワクチン」と言うことはできると思います。
江端さんも私(シバタ)も、世界中の医師も、厚生労働省も、内閣総理大臣も、WHOも、誰もが「絶対に安全」などとは、絶対に言いません ―― そもそもワクチンとは“そういうもの”だからです。
コロナのワクチンで、私が死なない保障も、あなたが死なない保障もありません。最新の厚生労働省もしくは米CDC(疾病予防管理センター)の発表を自分の目でご確認ください ―― そして、自分で考えてください*)。
*)私はワクチンの医学的根拠のアプローチから、江端さんは確率論的アプローチから考えて、少なくとも、これで副反応が現われたら「仕方ないな」と自分で納得はできる程度には考えました(シバタ)。子宮頸がんワクチンについては、現在、我が家でただ一人未接種の次女に『ワクチン接種に、今行け、すぐ行け』と言っておきました(江端)
そして、できれば今のうちに、あなたとあなたの家族が接種対象となった段階でどのように行動するか、ぜひ考えておいてください。これは、私(シバタ)からの切実なお願いです。
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