記者説明会では、VLSI Technologyシンポジウム/VLSI Circuitsシンポジウムの投稿論文数や採択論文数も発表された。
今回のVLSI Technologyシンポジウムの投稿論文数は189件で、採択数は81件。地域別の投稿論文数は米国が1位、台湾が2位、欧州が3位という結果になった。日本は19件で6位だった。一方で採択数は1位が欧州、2位が米国と台湾、4位が日本と韓国となっている。
採択論文数を分野別で見ると、メモリ関連の論文が多い。メモリ関連の採択論文数は2020年の20件から、ことしは28件に増えている。また、New Computing関連の論文が多いことも、ことしの特長だという。一方で、先端CMOSデバイス/プロセスに関する論文は2020年に比べて減少した。
VLSI Circuitsシンポジウムでは、300件の論文が投稿され、102件が採択された。2年前に京都で開催された「VLSIシンポジウム2019」に比べて投稿論文数はほぼ同じで、VLSI Circuitsシンポジウム シンポジウム委員長の竹内健氏は、「コロナ下にもかかわらず、皆さんが研究活動に励んでいることが伺える」とコメントした。
分野別では、VLSI Technologyシンポジウム同様、メモリが増えている。一方で、データコンバーターは減少傾向にある。
投稿論文数は、2019年に比べると日本は20件から12件に減少。一方で韓国は66件から72件に、台湾が29件から42件に、中国が25件から31件と増加している。採択論文数はトップが米国で2位が韓国、3位が台湾と中国で、日本は5位となった。「投稿論文数と採択論文数はやはり異なり、中国は投稿数は増えたが、採択数で見るとそれほどの増え幅はない。米国は相変わらず強く、韓国が長期的に見るとかなり増えていることが分かる」(竹内氏)
採択論文数を機関別に見ると、韓国のKAIST(韓国科学技術院)がトップで、Samsung ElectronicsとIntelがそれに続く。日本では、東京大学が2件、東京工業大学が2件となった。分野別に見ると、デジタルのうちプロセッサ・アーキテクチャの比率が最多で18件だった。
なお、各シンポジウムの注目論文については別途、紹介する。
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