三井金属鉱業は2021年6月、パッケージ基板用キャリア付極薄銅箔(はく)「MicroThin」の生産能力を増強したと発表した。上尾事業所(埼玉県上尾市)の生産能力を50万平方メートル増強し、月産200万平方メートル体制に引き上げた。
三井金属鉱業は2021年6月、パッケージ基板用キャリア付極薄銅箔(はく)「MicroThin」の生産能力を増強したと発表した。上尾事業所(埼玉県上尾市)の生産能力を50万m2増強し、月産200万m2体制に引き上げた。
MicroThinは、微細回路形成に適した1.5〜5μmの銅箔厚みと複数種類の微細な粗化処理を組み合わせた製品。樹脂基板との密着性に優れた「MT-FE」や、サブ6GHz帯やミリ波帯を利用する高周波回路基板などに向けた「MT-GN」などを用意している。
MicroThinは既に、パッケージ基板やスマートフォン用マザーボードなどに採用されているが、5G(第5世代移動通信)システムの本格普及などによって、需要がさらに増加しているという。そこで同社は、MicroThinの供給能力を増強するため、製造拠点として主力の上尾事業所に加え、マレーシア工場への生産移管を進めてきた。
今回の上尾事業所における生産体制の強化は、MicroThinの中でも「MT-GN」など、ハイエンド製品の需要増に対応するのが狙い。スマート工場化や技術革新によって生産性向上を図ったという。
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