分野別の売り上げを見ていこう。WDは売り上げを3つの分野に分けて公表してきた。前々期からは、分野の定義を改めている。すなわち、「クラウド(Cloud)」(パブリックあるいはプライベートのクラウド向け)、「クライアント(Client)」(直接販売、あるいは代理店経由の販売によるOEM向け)、「コンシューマー(Consumer)」(リテールその他の販売チャンネルによる一般消費者向け)、の3つである。顧客層の違いを意識した分野になった。
「クラウド」分野の売上高は前四半期比(前期比)8%減、前年同期比25%増の17億7400万米ドルである。全社売り上げのおよそ40%を占める。「クライアント」分野の売上高は前四半期比(前期比)7%減、前年同期比2%減の17億3200万米ドルである。クライアント分野も全社売り上げのおよそ40%を占める。
「コンシューマー」分野の売上高は前四半期比(前期比)17%減、前年同期比8%減の8億7500万米ドルである。リテール向けフラッシュ応用品の販売がふるわなかった。
次は製品分類別の業績である。WDは「フラッシュ応用品」と「HDD製品」の売上高や粗利益率(Non-GAAPベース)などの数値を公表してきた。
2022会計年度第3四半期(2022年1月〜3月期)における「フラッシュ応用品」の売上高は前四半期比(前期比)14.4%減、前年同期比3.1%増の22億4300万米ドルである。粗利益率は35.6%で、前の四半期と比べて0.5ポイント低下した。
フラッシュ応用品のビット換算の出荷容量は、前の四半期から14%減少した。記憶容量当たりの平均販売価格(GB単価)は、全製品(Blended)で前四半期から1%低下し、同一製品(Like-for-like)では前四半期から2%低下した。全製品(Blended)の平均販売価格(記憶容量当たり)は3四半期連続で下降している。
2022会計年度第3四半期(2022年1月〜3月期)における「HDD製品」の売上高は前四半期比(前期比)3.4%減、前年同期比9.0%増の21億3800万米ドルである。粗利益率は27.7%で、前の四半期と比べて2.9ポイント低下した。
HDD製品の販売台数はクラウド向けが970万台、クライアント向けが570万台、コンシューマー向けが440万台である。前の四半期と比べ、クラウド向けが10万台減少し、クライアント向けが100万台減少し、コンシューマー向けが70万台減少した。HDD製品全体の販売台数は1980万台である。前の四半期から180万台の減少となった。
HDD製品の平均販売価格(ASP)は101米ドルである。前の四半期から4米ドル増と上昇した。
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